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県道70号共同使用文書 控訴審も開示決定取り消し

北部訓練場内を通る県道の共同使用に関する公文書を県が開示したのは違法だとして、国が取り消しを求めた裁判の控訴審が開かれ、福岡高等裁判所那覇支部は開示決定を取り消した1審判決を支持し、県側の控訴を棄却しました。

この裁判は、北部訓練場内を通る県道70号の共同使用に関して、日米両政府が結んだ協定書を県が日米両政府の同意を得ずに開示を決めたのは違法だとして、国が取り消しを求めていたものです。

1審の那覇地裁は、国の財産上の利益やアメリカ政府と交渉する地位を不当に害する恐れがあるなどとして、国の訴えを認めていました。

17日の控訴審判決で福岡高裁那覇支部の多見谷寿郎裁判長は、文書が公開されることによってアメリカ軍施設の配置や侵入経路が明らかになる恐れがあり、アメリカ軍施設を標的とした妨害行為が行われる恐れがあると指摘したほか、アメリカ政府との間で非公開を前提とした忌憚のない協議や交渉を行うことが困難となり、共同使用ができなくなる可能性があるなどとして、開示決定を取り消した1審判決を支持し、県側の控訴を棄却しました。