三つどもえの激戦となった石垣市長選挙。選挙戦もいよいよ終盤を迎え、3候補の陣営は最後の支持訴えに奔走しています。終盤の情勢をお伝えします。
石垣市長選挙に立候補しているのは、届け出順に前の石垣市議で革新系無所属新人の宮良操さんと、3期目を目指す保守系現職の中山義隆さん、それに前の県議で保守系無所属新人の砂川利勝さんの3人です。
宮良操候補「この島をこのあとも平和な島につくりあげていきましょう」
中山義隆候補「この8年間を終わらせるわけにはいきません」
砂川利勝候補「自衛隊の住民投票を実施する」
選挙戦も残すところあとわずか。3候補とも掲げた公約の浸透に全力を挙げています。
宮良操候補「たくさんの課題がこの2期8年間、議席から私は感じることが出来ました。本当に島の中で住民がどんな思いをしてこの8年間を見据えてきたのだろう。この選挙は私一人の勝利では終わらない選挙です。もし仮にミサイル基地が配備されたら、私たちの思うような街づくりはもう出来なくなります。それほど影響のあるこの問題です」
新人の宮良さんは、6次産業の発展による経済の活性化に加え、陸上自衛隊配備計画には好調な観光に影を落とすとして「反対」を表明し、革新票のとりまとめや無党派層への浸透を図っています。
宮良さんは終盤、出身地の市内白保地区のほか、重点地区の市街地をくまなく回って支持を訴えているほか、労働団体の運動員らがローラー作戦で集票活動を活発化させています。
中山義隆候補「石垣に防衛省が計画出している自衛隊の陸上自衛隊の駐屯地です。そこは断じてミサイル基地ではありません。2期8年間積み上げてきたもの、これをもう一つ、あと一段花開かせて、大きく島を発展させていきたいと思っています。石垣の子どもたち孫たちのために大きな未来を描いて、それと同時に今住んでいる、今生きているみなさんの幸せも一歩一歩、進めていこう」
現職の中山さんは、自衛隊問題は「国の専権事項」とするにとどめ、観光や経済の好調さをあげて2期8年の実績を前面にアピールしています。推薦政党とともに企業票の掘り起こし全力を挙げています。
また中山さんは終盤、推薦する自民党などが県内外から応援に入り、それぞれの関係先などを訪問して支持拡大を図っています。特に若手経済人の動きが活発で、集票に取り組みを見せています。
砂川利勝候補「対話で作る島づくり。3本柱で平得大俣の白紙、新庁舎の見直し、経済振興で均衡ある島の発展、このことを掲げました。対話で作る政治、そしてまた即決断出来る政治、それこそが分かりやすい政治なんです」
新人の砂川さんは、自衛隊配備計画は「住民投票」でと訴える一方、対話による石垣市づくりを前面に掲げて、一部保守層や公明票、革新票、宮古郷友会票などへも支持を広げる戦術を展開しています。
また砂川さんは終盤、地盤の石垣島北部地区や、市街地で運動を展開。保守分裂を突破口に、現職に反発する企業関係者へも食い込み、支持拡大を図っています。
選挙戦は3日攻防に入っていて、3陣営は終盤の選挙運動を加速させています。
3陣営とも告示翌日から期日前投票を重視。その結果、期日前投票者数はきのうまでに、有権者数の24.15%に当たる9344人に上っています。これは前回4年前の同じ時期に比べて2655人も上回っており、3陣営ではあすまでの期日前投票に最大の取り組みを行っています。
石垣市長選挙の投開票は、あさって11日です。