さて、こちら去年12月に発表された数字なのですが、覚えていますでしょうか。都道府県別の平均寿命ランキングです。男性は36位、女性も7位と4年前よりさらに順位をさげてしまいました。きょうはその原因について考えます。沼尻さん。
沼尻「前立ち沖縄県にとって健康長寿を脅かす存在となっているのがこちら「アルコールの摂取量」です。そう聞くと少し耳の痛くなる人もいるかもしれません。私もその一人ですが」
沼尻「さて、ここであまりお酒を飲まない伊波さんに問題です。男性の「適正飲酒量」はどのくらいでしょうか?」
伊波「ビール2~3杯か泡盛1合くらいでしょうか?」
沼尻「それはさすがに多いですね(笑)答えはこちら」
強烈なインパクトを放つ、こちらのCM。見覚えのある人も多いかと思います。去年、県が製作したものです。
「外国のCMでも行けそうな感じ」「世界のおもしろCMとか」
CMなどPRを担当している県保健医療部健康長寿課のみなさん、今回、ストリートワークアウトを提案したのはミスター広報マン、仲宗根馨さん。
県保健医療部健康長寿課仲宗根馨さん「沖縄県のアルコールによる肝疾患による死亡率が全国の2倍という実態がありこれを改善しないといけない(適正飲酒量は)ツッコミたくなるほど少ない普通の飲み会でいったら乾杯でお開きレベルそれは前提として、じゃあどうするかっていところから考えてほしい」
沖縄県にとって深刻なのが肝臓の病気による死亡率。大きな要因はやはり「アルコールの摂取量」です。先週公表された働き盛り世代を対象にした飲酒調査では、衝撃の事実が明らかになりました。
およそ4000人中、「危険な飲酒」と診断されたのは1176人。「アルコール依存症疑い」は164人と34%の人が問題飲酒に該当したのです。
長年、アルコール依存症の研究をしてきた福田医師は沖縄県の飲酒実態は常に依存症と隣り合わせだと警鐘を鳴らします。
福田医師「ある日急に依存症になるわけではないのでその前に数年間多量飲酒ビール1本と泡盛1合位飲む方は多量飲酒になる。いわゆる生活習慣病といわれるものにはアルコールは必ず潜んでいるので個別の指導をすることで多項目の改善ができると思います」
「適正飲酒量」驚かれるかもしれませんが、男性の場合ビール500ミリリットル1本、泡盛ならば30度で0.5合。女性はそのさらに半分となっています。まさに乾杯で終わるといった印象ですよね。
ただ、笑ってもいられません。沖縄県の働き盛り世代の肝疾患の死亡率は全国に比べ1.3倍。福田医師も話していたようにアルコールというのは肝疾患だけでなく生活習慣病には必ず潜んでいるということで、沖縄の長寿陥落の背景にはやはり「アルコール」が課題であるといえます。
ではどうしたらいいのか?協会けんぽの取り組みをご覧ください。
問題飲酒と診断された532人に協会けんぽでは、福田医師らによって作成された「ハッピープログラム」に従って、「節酒支援」を実施しています。
國吉葉子保健師「(ビール6本)12ドリンクになっていますので6ドリンク以上飲まれる方は多量飲酒になるんですよ。(Q量を減らすとしたらどれくらい減らせそうですか?)ちょっとずつ減らしていった方が体は慣れてくると思う」
半年間、追跡指導の結果、半数がアルコール摂取量を減らすことに成功しました。
福田医師「(今回の調査で)働き盛りの世代でお酒問題ある方が35%いることが浮き彫りになったことが一つとそこで止まらずにドリンク概念をもとに具体的な目標を立てる踏み込んだ指導を特定保健指導でできたことがよかった。多量飲酒を許容している飲まない人の意識の問題も大きいので飲まない人もドリンクという概念を知ってほしい」