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泡盛の黒麹菌 源流は沖縄にあった

15世紀ごろ、タイから伝わった蒸留酒が原型と言われる泡盛。その製造に欠かせない黒麹菌ですが、これまでどこからきたのかはわかっていませんでした。

しかし、このほど、琉球大学などが行った研究でその謎が解き明かされました。

シンポジウムでバイオジェットの塚原正俊さんは「色んな状況証拠を組み合わせてみると、沖縄が由来と言わないとつじつまが合わないという結果が今回得られました」と話しました。

2月1日に行われたシンポジウムでは、琉球大学と酒類総合研究所、バイオジェットが共同で行った研究の成果が発表されました。

研究では、泡盛の製造に使われる黒麹菌と、世界から集めた黒麹菌に似た性質を持つ菌、44株を遺伝子解析し比較した結果、海外由来の株は黒麹菌のグループに含まれなかったことや、黒麹菌が約600年の歴史を持つ泡盛が造られた時期と重なる時に菌の種類が増えていることなどから、黒麹菌は県外から持ち込まれたものではなく、その源流が沖縄にあったと結論付けました。

シンポジウムでは琉球大学の外山博英教授が「黒麹菌を県の菌として認定することで、琉球泡盛の世界無形文化遺産登録の機運も高められる」と期待を示していました。