きのう夕方。低く雲が垂れ込めるその下を降下していく2機のヘリが読谷村内の防犯カメラに映っていました。
ヘリが降りたのは、読谷村の一般廃棄物最終処分場。現場は騒然としました。
またも民間地域に不時着したアメリカ軍のヘリ。伊計島で起きたトラブルから、わずか2日後のことです。
富川副知事「What’s going on!（一体何が起こっているんだ！）」ニコルソン「I’m sorry.（申し訳ない）」
繰り返される異常事態。
謝花知事公室長「もうひどいでしょ」
石嶺傳実読谷村長「すべての基地を閉鎖したほうがいいと、このような異常事態のなかでは自治体の責任者としてはそう言わざるを得ない」
失望、落胆が県内に広がるなか、こうした事故のたびに現場にかけつける沖縄防衛局長は…。
中嶋局長「（わずか2日で不時着が起こっていることについてひと言お願いします！）すいませんね」
アメリカ軍、普天間基地の所属機は、おととしのオスプレイ墜落以降、県内だけでもこれだけの事故を起こしています。
人命が危険にさらされていると言える現実。抗議の声が広がっていますが、どんなに飛行停止を求めても聞き入れられない虚しさも漂っています。
富川副知事「こういう事故が頻発しますと、米軍も訓練ができなくなる可能性もあると思っております。単なる言葉だけじゃなくて、いつも（政府の）皆さんおっしゃってますように、目に見える形で、実効性のある形でやっていただきたいと思います」
富川副知事「（Q：事故が相次ぐ原因に言及は）これについて明確な回答はない。（Q：県が求める飛行停止に関しては？）ないです。きょうも（米軍機が）飛んでいるようですが、その実行力のなさに本当に愕然としています」
翁長知事「日本政府も当事者能力がないということについては、恥ずかしさを感じてもらいたい。日本国民である沖縄県民が、このように日常的に危険にさらされても何にも抗議もできない」
政府は、小野寺防衛大臣が早朝からアメリカ国防総省のマティス長官と電話会談。相次ぐ事故について謝罪を受けたと明かしました。しかし…。
小野寺防衛大臣「しっかりとした安全を確保した上での飛行が基本だというのは日米で共通認識だと思っている」
政府は「在日米軍すべての機種の整備点検」を求めましたが、今回も、飛行停止までは要求しませんでした。批判の高まりをよそに、きょうもアメリカ軍機は上空を飛び交っています。
