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新成人「20年間私を育ててくれてありがとうございます。」「白保の血を引いている一人として沖縄の芸能、石垣の芸能を頑張っていきたいと思います」

さて、きょうは成人の日です。子どもが成長し大人の仲間入りを果たす厳粛な日ですね。石垣市白保地区では60年以上続く成人式があります。そこには感動の親子の物語がありました。

20年分の感謝を伝える石垣市白保地区成人式

新成人「何も考えてないけど」「緊張する」「意が痛い」「緊張します。ドキドキです」

石垣市の式典を終えて集まってきた新成人たち。彼らにとっては、ここからが本番です。

島の南東部にある白保地区では、毎年公民館主催で、地区出身の新成人のための激励祝賀会が開かれます。今年参加したのは22人。両親や仲間、地域の人を前に、一人ずつ20年分の想いを伝えます。

20年分の感謝を伝える石垣市白保地区成人式

嘉良麗奈さん「お父さんは昔からかっこよくて地域行事などをまじめに一生懸命やっている姿を後ろで見ていて…」

現在、沖縄本島の専門学校に通う嘉良麗奈さん。幼い頃から村のために働くお父さんが大好きでした。

嘉良麗奈さん「誰にでも優しくてみんなから信頼されてお父さんのような人と結婚したいって本気で思っていますでも自分の中でひとつ決めたことがあってお父さんに腕相撲で勝たない人とは結婚しません。それまでお父さんの隣にいさせてください」

想いを伝えたあとは、自分を支えてくれた人たちに囲まれて踊る「モーヤー(カチャーシー)」です。

迎里尚拓さんは、大学進学で島を離れた今、両親から贈られたあるものの有り難さに気づきました。

20年分の感謝を伝える石垣市白保地区成人式

迎里尚拓さん「小学校5年生の時の誕生日プレゼントが三線だったんですけど正直ゲームが欲しくて嫌だと思ったこともありましたでも今は内地に行って三線がとっても大好きで内地にいて寂しくなると三線を弾くことで体は新潟にあるんですけど心は白保に帰っている気持ちになれてそれは自分にとって一番の宝物です」

自分を支えるプレゼントをくれた両親に感謝です。

桴海琴乃さん「私はお母さんが働いていた姿が大好きです。お父さん、きょう初めてお父さんと呼びます」

桴海琴乃さんは、母めぐみさんとおととし再婚した義理の父、将一さんに伝えたいことがありました。

桴海琴乃さん「最初は私のお母さんをとられた気持ちでなかなかなじみませんでしたが。私が高校を内地へ出た時はまだお母さんと籍も入れてないはずなのに私のために一生懸命働いてくれて一番に私のことを考えてくれてなかなか普段口ではお礼を言えませんでしたがお父さんがいたからきょう今私がここにいると思っています」

父将一さんが育った白保で晴れの日を迎えることを決めた琴乃さん。そこで出会ったのは、最高の仲間たちでした。

20年分の感謝を伝える石垣市白保地区成人式

桴海琴乃さん「私は最初絶対に受け入れてくれると思っていなくて。成人式も出たくないと言っていましたがまだ1週間くらいしか私と会っていないのにここまで受け入れて仲良くしてくれて本当に感謝しています。白保村の皆さんが受け入れてくれたおかげで今私は最高の場所に立てています。この白保村の成人式に出れて本当にうれしいです。みんな大好きでーす!」

20年間歩んできた道はちがっても、感謝も涙もすべて包み込んでくれる、一生に一度の晴れ舞台。白保で育った誇りを胸に、新成人たちはまた新たな一歩を踏み出します。