さて、今年も県内では様々出来事がありましたこの1年間を振り返る「回顧2017」です。きょうは「事件・事故・災害」です。
「無期懲役より軽い刑を科す理由はない」
事件から1年7ヵ月、元海兵隊員の男に言い渡された判決は「無期懲役」でした。当時20歳の女性が雑木林の中で変わり果てた姿となって見つかった事件の裁判、争点となった「殺意の有無」については…
「死亡させる危険性が高い行為を実行している。被告人には殺意が認められる」
判決では、硬い棒で殴り、首をナイフで刺すなど一連の犯行に殺意があるとしました。そのうえで、「人の命を大切に思う気持ちが少しでもあれば、途中でやめることができたはず」と付け加えました。
遺族コメントより「真実を述べてほしかった。娘に謝ってほしかった。被告人を許すことはできません」
判決が出ても被害者や遺族の悲しみが癒えることはありません。
法廷で自ら語ることをしなかった被告の男…、判決を不服として控訴しました。
上間記者「ガマの入り口に建てられていた看板がこのように投げ飛ばされていて、千羽鶴がバラバラに引きちぎられています」
住民を集団自決に追いやった悲惨な沖縄戦の実情を伝える読谷村の「チビチリガマ」が荒らされました。
遺族会・與那覇徳雄会長「この中にはまだ遺骨がですね、いくつか残っているんですよ、その上を瓶でですね。人の残された骨に対して、侮辱ですね。ここだけは許せない」
この許しがたい行為はガマの歴史を知らなかった少年4人の犯行で「肝試し」と称して訪れ、棒で叩いて壊すなど悪ふざけによるものでした。
小中学生3人が乗るスクーターが縁石にぶつかった事故。この事故で男子中学生が死亡し、他の2人もけがをしました。
運転していた小学6年生の男子児童は当然、免許も持っておらず、挙句の果てには飲酒運転でもありました。
子どもを取り巻く教育環境への見直しが求められました。
詐欺電話のやり取り「月々4000円の24か月滞納となっておりますので、遅延損害金と情報保管料を含みまして14万8200円という数字が出ております」
なくならない振り込め詐欺の被害。日々、巧妙化しているその手口、今年は、インターネットの有料サイトの支払いを電子マネーで振り込みさせる手口が目立ちました。
電話のやりとり「当社の方で販売している電子カードというのはご存知でしょうか?全国のコンビニ様で弊社が販売しているものがあるんですよ。カードがご用意できた段階で当社の方にご電話していただければ、自分の方が対応させていただきますが…」
今年は警察や金融機関の職員を語って「偽造の通帳が見つかった」などとうその話で預金を引き出させ、総額5400万円をだまし取った事件が起きました。
自然の脅威を感じさせる災害もありました。
局所的に降った強い雨の影響で川が増水し、同じ日に名護市の源河川と大宜味村のター滝で合わせて54人が取り残され、身動きが取れなくなる事態に陥りました。
全員が無事に救助されましたが、その翌日…
手登根カメラマン「川では消防による捜索活動が行われています」
今度は、国頭村の観光名所「タナガーグムイ」で雨で水かさが増した滝壺に転落したアメリカ国籍の少女が溺れて死亡する事故が起きました。
過去にも同じような事故が起きていることから県道沿いに設置されている案内看板が取り外されることになりました。
沖縄の大きな課題の1つ「飲酒運転」
飲酒がらみの人身事故の割合は27年連続ワーストと深刻な状況です。今年は先月末時点でワースト5位、不名誉記録の脱却へ期待がかかります。
回顧2017。あすは基地問題です。