「1億7897万9260円」この金額なんだと思いますか?この金額は、去年1年間に県内で拾われて警察に届けられたお金の総額なんです。
うち1億1700万円ほどが持ち主の元へ帰されているそうなんですが、残りは拾った人へ引き渡されたり、県の帰属となっているそうなんです。実はここ数年、県内の落とし物の数が増加しているんです。
上間記者「豊見城警察署にある倉庫なんですが、こちらにあるものすべて、届けられた落とし物なんです」
大量の傘に、本、そしてベビーカーまで。これは全て豊見城署管内で拾われて届けられたものです。これはスポーツジムで忘れられたシャワーセットのようです。これは…何かのポスターのようです。
モノ以外にも今年10月には、嘉手納署にケヅメリクガメが届けられたほか、位牌や骨壺の忘れ物もあるといいます。
県警本部によると、去年1年間で警察へ届けられた落とし物の取り扱い件数は14万8248件。過去10年間でおよそ6倍にまで増加しました。中でも豊見城署は10年前に比べておよそ15倍と、大幅に増加しています。
なぜ、落とし物が増えているのか。その理由として挙げられているのが観光客の増加です。
昨年度沖縄を訪れた観光客数は過去最高を更新し、およそ877万人。うち外国からの観光客は213万人にものぼりました。
豊見城署・比嘉徳正会計課長「(外国人の忘れ物の)手間暇が国内の観光客に比べるとすごくかかってしまうというのが、かなり負担になっている。語学ですね、その辺では本部の通訳の方にお願いをして間に入ってもらわないと処理ができないという部分もあって、その辺は苦慮しています」
増え続ける落とし物…しかし、その管理をするのは、会計課の職員わずか8人です。一つ一つ、手作業で入力作業を行います。
豊見城署・比嘉徳正会計課長「実際3連休の3日目に関しては全員出てきて(拾得物の)入力作業に当たったりですね、そういう面からすると不足しているというのが現状」
那覇空港第2滑走路の供用開始など、観光客の増加とともに、今後さらに増えるとみられる落とし物。県警では一般職員の増員を求めるなどして、早急な対策を進めています。