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ウソの話を信じ込ませ、現金などをだまし取る詐欺いわゆる「振り込め詐欺」ですが、県内でも被害に遭う方が大勢います。実は、きのうQABの記者が架空請求詐欺の相手と接触することに成功しました。詐欺はどのような語り口で行われるのか、そのやり取りをご覧ください。

Qプラスリポート ダマされないで 振り込め詐欺犯の“語り口”

『月々4000円の24か月滞納となっておりますので、遅延損害金と情報保管料を含みまして14万8200円という数字が出ております』

「(きょうの何時までに支払いをしないといけないのか?)きょうの営業時間が夕方5時までとなっていますので、それまでに完了していただければ、何とか自分の方も手続きの方をちゃんとやらせていただく形をとれますので…」

きのう30分にわたって続いた電話でのやり取り…その発端となったのは、一通のメールでした。

「会員登録の未納料金が発生しております。本日中にご連絡がない場合、法的手続きに移行します」

Qプラスリポート ダマされないで 振り込め詐欺犯の“語り口”

映画や買い物が楽しめるインターネット上のサイトで毎月の利用料が発生するプレミアム会員の支払いの催促でした。内容の真偽を確かめるべく、メールにあった連絡先に電話を試みました。

「カスタマーセンターのサイトウです」

電話に出たのは【サイトウ】と名乗る男で声の感じから30歳前後と思われます。

「平成27年の8月3日に会員登録を行っておりまして、そちらの料金の未納が続いたため、弊社の方からお電話差し上げたという次第でございます」

【サイトウ】は、物腰やわらかく丁寧な口調で2年間滞納していた料金を請求してきました。支払い方法を尋ねると…

「当社の方で販売している電子マネーカードというのはご存知でしょうか?全国のコンビニ様で弊社が販売しているものです。カードがご用意できた段階で、当社の方にご電話していただければ、自分の方が対応させていただきます」

コンビニで購入した電子マネーのカードに記載されたパスワードを伝えることで、支払いが可能だと説明してきました。

電子マネーで支払わせるというのは今年、被害が多発している振り込め詐欺の手口の1つです。そこで、確信を突いてみると…

「(Q:詐欺とかではないですよね?)全く…東証一部にある会社ですので、そういったことは全くないですが」

東証一部の上場企業だから信用してほしいと説明する【サイトウ】。全ての会話を取材で記録していたことを告げたうえで、警察に相談するとも伝えると…

「こっちの方は、自分は…、そっちの方でやるんでしたら、こちらの方も法的手続きを取らせてもらいまして、そちらの方で話をしていただければと思います」

裁判沙汰にするという言葉を最後に電話は一切通じなくなりました。

Qプラスリポート ダマされないで 振り込め詐欺犯の“語り口”

スタジオには、実際に詐欺を働く男とやりとりした石橋記者に聞きます。石橋さん、相手は手慣れている感じでしたね。

石橋記者「何を聞いてもスラスラと回答するので、話をしているうちに信じてしまいそうになりました」

県内でも頻発している手口ということですが…

石橋記者「県内では今年に入ってこれまでに24件の振り込め詐欺が起きていて、被害額は7500万円を超えています」

電話やメールでのお金の話は全て詐欺だと疑ってかかることが必要です。