事故からわずか7日、事故原因も分からない中で飛行再開です。
東村高江の民間地に不時着炎上したアメリカ軍の大型輸送ヘリCH53Eが10月18日午前、普天間基地を飛び立ちました。地元の恐怖と不安が、置き去りにされたままでの強行再開に反発の声が高まるのは必至です。
駐機場に止まっているCH53がプロペラをまわし始めました。きょう午前10時42分。炎上事故を起こした同型機のCH53Eが普天間基地を離陸しました。
アメリカ軍はきのう夕方、事故原因が明らかにされない中、「安全が確認された」として、きょうの飛行再開を発表。事故からわずか一週間での強行に、地元では、不安と不信と怒りが噴出しました。
高江住民「結局、今、(防衛)局長が話をしても、強く申し入れるとか、今までと変わらないじゃないですか、安部でオスプレイ落ちても何も変わってないじゃないですか、何の根本的な解決にもなってないですから」
同型機の飛行再開については、12日、小野寺防衛大臣がアメリカ軍のシュローティー副司令官に「安全が確認されるまで」の飛行停止求め、「期間を定めていない」としていましたがアメリカ軍は当初から飛行停止期間を96時間と定めていました。
去年12月、名護市安部にオスプレイが墜落した時には事故から6日後に、原因が分からなまま安全宣言がなされ飛行していて県民の安全よりも、アメリカ軍の運用が優先される事態が続いています。
飛行再開を受け、抗議も相次ぎました。
一方、きょうの事故現場では事故機の撤去作業をアメリカ軍が引き続き行っていましたがその最中、午前中に普天間を飛び立ったとみられるCH53Eが上空を飛ぶ姿も確認されました。
小野寺防衛大臣「安全性に関する米側の判断の根拠について十分な説明が得られていないまま、CH53Eの飛行が再開されたことは誠に遺憾でありま す。」
一方、翁長知事は今回の飛行再開についてアメリカ軍の姿勢を「言語道断」「暴挙」だと強い言葉で非難した上で、「米軍のこうした対応を許した日本政府の当事者能力に対しても疑問を禁じ得ない」と今後の対応を強く求めています。
普天間基地では、きょう午後も別のCH53が飛び立つ姿が確認されました。