事故発生から6日。ようやく日本側の調査が始まりました。アメリカ軍のヘリ炎上事故の現場で、防衛局や県の職員らが放射線調査に入りました。
事故現場では17日午後、沖縄防衛局や委託を受けた調査員、県の職員らが、相次いで規制線の内側に入り、周辺の放射線調査を始めました。また、警察も、アメリカ軍の同意を得て現場を確認したということですが、現場検証を行う見通しは立っていないということです。
アメリカ軍も機体の一部を解体し、クレーンを持ち込んで吊り上げるなど、機体の撤去にむけた解体作業とみられる様子が確認されました。
一方、事故現場となった東村の議会が沖縄防衛局に抗議しました。東村議会の安和敏幸議長は「今回の事故により、東村民は自らが置かれている危険な状況を再認識し、これ以上の基地負担に我慢ができない。満身の怒りをもって抗議をします」と話しました。
抗議に訪れたのは東村議会の安和敏幸議長ら議員8人で、CH53ヘリコプターは以前にも沖縄国際大学に墜落するなど、欠陥機と思わざるを得ないとして、CH53ヘリコプターの配備撤回などを求めました。これに対して沖縄防衛局の中嶋局長は「今後さらに実効性のある対応ができないか真剣に考えたい」と応えました。
また、地元・高江区の区長が先ほど、沖縄防衛局長を呼び出し、直接、抗議しました。仲嶺久美子区長は「騒音や恐怖にさらされる生活を続けてきた。民間地上空の飛行禁止を求めてきたが、最も恐れていたことが起きた」と不安と憤りを伝えた上で、民間地に最も近いN4地区のヘリパッドの使用禁止などを求めました。
沖縄防衛局の中嶋局長は公民館に集まった地元住民に対して「不安が現実になってしまった。本当に申し訳ない」と謝罪し、区長からの要請に対して早急に対応したいと回答しました。また、地元住民からは「民泊のキャンセルがすでに出ていて風評被害が出ている」と怒りの声が上がる場面もありました。
防衛局長は19日中にも放射性物質などに関して数値を含め、安全宣言を出せるようにしたいと回答しました。