アメリカ軍の輸送ヘリが不時着炎上した事故から3日目。現場では機体周辺の調査が本格化しています。
10月13日、午前9時前には防衛省が派遣した自衛官4人が、事故現場に入りました。防衛省によりますと、派遣されたのは、事故機と似た構造の自衛隊ヘリを運用した経験のあるパイロット3人と整備士1人です。
小野寺防衛大臣は午前9時頃の会見で「日本も同系統のヘリコプターを過去に運用した経験もありますので、その知見を持っているパイロット、それから整備士を航空自衛隊と海上自衛隊から派遣をして、同時に米側からも情報を得ながら、自衛隊としても情報収集をしていくということになります」と話しています。
事故現場久田記者「午前10時半です。今機体から黒い箱のようなものが取り出されました」
午前、現場では機体から何らかの装置が取り外されましたが、その際、派遣された自衛隊員が直接関わる様子はみられませんでした。そして、その1時間後。
久田記者「けさ現場に入った自衛隊員が、一度ヘリのほうに近づくように見えましたが、機体の残骸を通り過ぎ裏山のほうへと歩いていきます。直接調査にかかわることはやはり無いようです」
防衛省の担当者によりますと、派遣された自衛隊員は機体を直接調査したり、事故原因に関する捜査を行う権限はなく、任務は、あくまで「アメリカ軍の調査の妥当性を判断すること」だということです。
また、午後4時過ぎには土壌や水質の汚染状況を調べるため国が委託した専門業者や県の環境保全課も調査に入りました。
事故機は放射性物質を使用している可能性が高く、土壌と水質ともに放射能汚染についても調べるということです。
ところで、事故機の同型機は、事故機を含め12機が県内に配備されていますが、10月13日防衛省に抗議した富川副知事は「実効性のある再発防止策」が取られるまでの間の飛行中止を求めました。
在沖アメリカ海兵隊は同型機の飛行停止を4日間としていますが、政府はこれを否定していて実際にいつまで同型機の飛行が停止されるのかは不透明です。
会見で小野寺防衛大臣は「あくまで運用停止の期間というのは、安全性がしっかり確認されるまでの間ということ。それが昨日のシュローティ副司令官との会談の内容であります」と話しました。