今年は暑い日が続いていますね。少雨傾向が続き、深刻な水不足となっていた座間味村の阿嘉島。この状況を何とかしようと、本島からある装置が届けられました。
本島からおよそ40キロ離れた、座間味村阿嘉島。人口およそ300人のこの島でこの夏ある異変が起きていました。
それは…水不足です。
少雨傾向が続き、阿嘉島などに生活用水を供給するウタハ堰の貯水率が低下。
1日からはウタハ堰からの取水を取りやめたものの3日現在でも貯水率が3.08%となっています。
島内には「節水」を呼び掛けるビラがいたるところに貼られていました。人々の生活に欠かせない水。その状況を克服しようと本島からある装置が届けられました。
上間「海水を淡水にかえる装置がこれから阿嘉島へと運ばれます」
この可動式の海水淡水化装置は、県企業局が導入しているもので、1日で最大200トンの真水をつくることが出来ます。
県企業局仲里茂彦主任技師「座間味村については、観光客、島外からいらっしゃる方々が多くいらっしゃいますので、島民の方々をはじめとして、観光客の皆様にも安心して水道水が利用できる環境をまず作りたいと考えております」
座間味村などの離島では昔から、水の確保は重要な課題となっていて、これまでにも梅雨時期に降水量が少なかった年などは夜間断水を行ったり、本島からタンクに水を積んで船で運搬するなどの方法をとってきました。
そこで県企業局は村からの要請を受け、可動式の海水淡水化装置の設置に向け準備を進めていました。
そしてきのう、阿嘉島へと届けられた海水淡水化装置、断水ギリギリの状態をこれで乗り切れると、宮里村長も胸をなでおろします。
座間味村宮里哲村長「やっぱりね、離島にとっては水問題というのはなかなか解決しづらい部分がありましね、そういった意味では海水淡水化の装置を入れるというのはとても大きな仕事だと思っているんです。常に目の前にあるきれいな海水をですね、真水に変えていただけるというのは、産業の活性化にとってはとても大切なことだし、島で生活していく上では水は一番重要な部分なので、しっかりと活用させていただきたいと思う」
この装置は、試運転などを行った後、明後日(6日)から運用を行う予定です。