衆議院は9月28日、臨時国会の冒頭で解散しました。これにより10月10日公示、22日投開票の日程で衆議院選挙が行われます。
衆議院は28日午後、民進、共産など野党4党が抗議の欠席をする中、臨時国会本会議で解散。政府はその後の臨時閣議で、22日投開票の衆議院選挙の日程を決定しました。
解散を受け翁長知事は「辺野古新基地建設などの基地問題が最大の争点になる」とした上で、オール沖縄会議が推す全4選挙区の現職にエールを送りました。
ここからは選挙担当の金城記者です。ついにきょう解散、22日の総選挙が決定しました。県内の声は否定的なものが多かったです。
金城記者「閣僚や政治家の不祥事、野党の混乱、北朝鮮情勢などを背景に、『国難』を乗り切るためだとして安倍総理は解散に踏み切りました。ただ、社会保障や国民の暮らしをどうするのかが求められているこの時期に、政治空白を作る安倍総理に対し、野党や国民から『大義なき解散』だとの声も上がっています」
総選挙、当然気になるのは沖縄選挙区ですが、どのような情勢なのでしょうか。
金城記者「県内4選挙区には、2014年の選挙で、比例復活を果たした人も入れて現職が9人、そして新人3人が立候補を予定しています」
各選挙区の何が争点になるのでしょうか。それぞれに解説して下さい。まずは1区です。
金城記者「1区は前回、選挙区で当選した現職の赤嶺さんに、九州比例・現職の国場さんと同じく、比例現職の下地さんの現職3人の争いとみられます。これに新人の下地玲子さんが名乗りを上げています。来年11月には県知事選挙も予定されていますから、その前哨戦とも位置付けられ、大票田の那覇市での投票の行方が注目されるとともに勝敗を左右する選挙区です」
続いては2区ですが、こちらも前回と同じ顔触れになりそうですね。
金城記者「現職の照屋さんと九州比例・現職の宮崎さんです。ここは普天間基地を抱える選挙区です。翁長県政を支える市町村選挙では選挙区内の宜野湾市、浦添市で、反翁長知事の陣営が勝利していることもあり注目です」
続いて3区です。
金城記者「こちらは現職の玉城さんと九州比例・現職の比嘉さん。それに新人の金城さんの3人が現在立候補を表明しています。選挙区内には辺野古の新基地問題を抱える名護市があり、この総選挙全体の争点でもある辺野古の問題で『政府対沖縄』の戦いの象徴となる選挙区です。来年2月の名護市長選にも影響を及ぼすだけに、前回同様、注目されます」
4区も前回と同じ構図になりそうですね。
金城記者「現職の仲里さんと九州比例・現職の西銘さん。それに新人の富川さんの3人が予定しています。本島南部の農水産物の関税の自由化問題や宮古・八重山での自衛隊の基地建設計画の是非。それらを問う選挙になりそうです」
いずれにしても解散から選挙まで超短期決戦となりますね。
金城記者「今回の衆院選も、沖縄ではオール沖縄対自公という構図は変わりません。基地問題をはじめ、経済問題やこどもの貧困対策などが最大の争点となります」
ここまで金城記者とお伝えしました。総選挙は来月10日公示、22日投開票です。