今日のQプラスリポートは西表島で人類未踏の場所を追い求める洞窟探検家の物語です。暗闇が広がる地下洞窟。その魅力とは?!
3人の子どもを持つ一家の大黒柱。西表島で洞窟のツアーガイドを行っている中川隆行さんです。
「男のロマンを追いかけているお父さん。常に。(Q:ロマンを追いかけている姿は奥様から見てどうですか?)気持ちいいよ」
男のロマンを追いかける洞窟探検家。果たして実態とは?
中川隆行さん「去年見つけた新しい洞窟がありまして、そこの再調査。測量を兼ねて、全体像を記録しに行こうかなと」
去年、発見した洞窟。その全貌はまだわかっていないため、スタッフを連れて「再調査」に行きます。
中川さん「1年で何度も活動に行きますが、本当に数十回行って、ちょっと希望を見いだせる洞窟に1個出会うかどうかですね」
車で走ること30分。到着しました。ここからは歩いて洞窟へ向かいます。
東洋のガラパゴスと言われるほど手付かずの大自然が残っている西表島。道なき道。ジャングル地帯を突き進みます。
中川さん「この奥に入口があります。(Q:ここに入るんですか?)ここはまだ広くてずっと行くと行き止まりで、こんなぐらいの隙間が空いています。ちょうど赤い鞄をやっとこさ入れれるぐらいですね」
洞窟が形成される場所は石灰岩がある場所。その場所に雨水や地下水が流れ込み、岩を溶かして洞窟を作るというわけです。
中川さん「うわ~!ここが一番嫌~!」
なんでこんなところに入るんだ?と思うぐらい…とにかく狭い場所。スタッフも体を小さくし、何とかついていきます。
玉井ディレクター「これは相当狭い。すごいとこに来ますね」
中川さん「まだ広いんですけどね。これでも。この後、もう少し狭いのがきます」
玉井ディレクター「えっ?まだ狭いところあるの?」
中川さん「中川これはまだ広いほうです」
さらに奥へ進むと…
玉井ディレクター「今ですね、非常に狭いところを通っていまして、下が水なんですが、これはかなり過酷です」
西表島には人が入ることができる洞窟は10か所ほど見つけられているんですが、その全貌はまだまだ解明されていません。まさに「人類未踏の洞窟」が多く残っている島なんです。
中川さん「(Q:まだ先があるんですか?)いや…この間、ここに行ってちょっとケガをして、ちょっと気持ちが今、立ち直っていないんですよね」
地下に広がる暗闇の世界。
全貌が解明されていない人類未踏の洞窟を目指しているだけに、20年以上、探検活動をしている中川さんですら、恐怖に襲われると言います。
中川さん「もうずっと怖いですよ。ずっと怖い。怖いから行くんですよ。今、僕らが当てているこの先のこの光の風景は、今、地球上で生きている人間の中で、僕らが一番最初に光を当てたのね。それは確実に。地上にはないが、人間が到達したことのない世界、しかも地図がなくて情報がなくて、どうなっているかわからない世界の一番先端にいることができているというのが一番の魅力かな」
そして洞窟に入ってから3時間。ようやく地上の光が見えてきました。
中川さん「あぁ~やっぱり地上が大好き。地上が最高だね。(Q:でも、また洞窟に行くですよね?)でも行く。(Q:なぜですか?)ロマンがあるからね!」
今回の探索活動で新たな洞窟を発見することはできませんでしたが、西表島にはまだ誰も入ったことがない人類未踏の洞窟はたくさんあります。その可能性を求め、彼の挑戦はこれからも続きます。