夏休みの今、アジアの様々な国と地域の高校生が沖縄を訪れています。未来に繋がるあるプロジェクトが進行中です。
「オイシーけど苦い」「日本の料理は辛くないのでスパイシーな料理が恋しい」「魚、鶏肉、牛肉は食べられるけど豚肉は食べられません」
慣れない手つきで沖縄料理に挑戦する外国の若者たち。実は彼ら、アジア各国から集まった高校生なんです。
アジア11の国と地域、そして県内外の高校生がともに沖縄の文化や自然を学ぶこのプロジェクト。10年後には社会の中心の世代となるアジアの若者たちと日本の高校生に交流を通じて、将来、国際協力やビジネスに役立つネットワークを形成してほしいと開催されました。
ダイナ・ルー・ナバロ・アンゴットさん(フィリピン)「(沖縄は)私の国とすごく似ています。気候も暑いですし。でも沖縄はとても清潔で緑が多いことに気づきました」
ゼンイー・ルーくん(中国)「将来世界中の人々を繋ぐ会社を立ち上げたいです」
プログラム中の共通言語は英語。アジア各国の高校生たちは積極的に会話しています。
那覇国際高校・内間日菜さん「周りに押されてる感じ。色んな国が混ざっているんで、なんか英語がすごい」
開邦高校・仲村渠唯斗さん「失敗を恐れないで、たくさんの人といろんな情報を共有してたくさん交流を図っていきたい」
それぞれの思いを抱き、高校生達の15日間がスタートです。
プロジェクト4日目。伊江島にやってきました。伊江島出身の内間さん。この日は仲間をリードして島を案内します。
内間さん「写真は撮った?」Angotさん「たくさん撮ったよ。山の頂上だからこの島の景色が360度見られるね」
伊江島の魅力を知ってほしい、内間さんの思いは届いているようです。伊江島滞在中は地元の家族と一緒に過ごし、島の生活を体験します。
ゼンイー・ルーくん(中国)「私の住んでいる町では海を見ることができないので、私にとっては価値のある体験です」
待ちに待った夕食の時間。メニューにはお母さんの気持ちが込められています。
湯野川恭子さん「(インドネシアのシュハロットくんが)豚肉食べられないので、今日はメインディッシュをチキンにしてます」
人の温かさも島の魅力です。しかし、明るいお母さんが少し黙ると…。
仲村渠くん「OK、レッツトーク!」
仲村渠くん、自分から一歩踏み出しました。
仲村渠くん「中国語でドラゴンフルーツって何て言うの?」ルーくん「フォーロングォー」仲村渠くん「フォアルンコン?」ルーくん「フォー・ロン・グォー」
夜は近所で行われていた伊江島の伝統芸能の練習を見学。沖縄の踊りは、彼らの目にどう映ったのでしょうか。
モハメッド・アル・アミン・シュハロットくん(インドネシア)「このような踊りは初めて見ました。インドネシアの多くの踊りはたくさんの人で踊ります。でも伊江島の踊りは少ない人数で踊るんですね」
自然、文化、人との触れ合い。初めての友達に英語。慣れない環境の中でもたくさんの収穫がありました。しかし彼らのプロジェクトは始まったばかり。一生に一度しかない夏はまだまだ続きます。
ダイナ・ルー・ナバロ・アンゴットさん(フィリピン)「伊江島のホストファミリー達と連絡を取り続けたいです。彼らはとても人たちで親切にしてくれました。本当の家のようでした」