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条件付きの自粛要請?米国「飛行に制限はない」

オスプレイの運用再開に関する政府の自粛要請。その内容は、制限力の弱いものでした。

政府の自粛要請が無視された、とお伝えしましたが、菅官房長官は「運用上必要なものを除く」と、いわば条件付きの自粛要請だったことを明らかにしました。

菅官房長官は8日の会見で、「おととい、防衛省から米側に対して、運用上必要なものを除いて、国内におけるオスプレイの飛行を自粛するよう申し入れているということであります」と述べた上で、きのうの飛行はアメリカ軍が安全性を確認し、運用上必要だとの判断で行われたと説明しました。さらに、「(Q:再発防止が講じられないままの飛行再開で、沖縄県民の命、安全安心は守られるか?)そこについては、安全面に最大限配慮していく、ここは強く求めていきたいと思います」と述べました。

運用上必要な飛行は認める自粛要請だったことが7日の飛行再開につながった可能性もあり、県内で政府への批判が高まることは必至です。

県内では午前10時ごろ、富川副知事らがキャンプ・フォスターを訪れ、アメリカ軍に直接抗議しました。対応したニコルソン四軍調整官は「沖縄の人が憤るのはよくわかる」と応じた一方、飛行再開の理由については次のようなやり取りがあったということです。

富川副知事は「原因究明がなされないうちに、しかも防衛大臣から自粛の要請があったにも関わらず、普天間で飛んでいますねという話をしたら『それは普天間に限らず世界中で飛ばしているから』という論理で、我々としては納得できないんですが、軍の論理だと思いますけどそういう説明しかなかったです」と述べました。

今回の事故についてアメリカ軍は、行方不明になっていた乗組員3人は死亡したと発表。さらに損害額がおよそ8300万ドル、日本円でおよそ92億円に上るため、今回の事故を最も深刻な「クラスA」に分類しました。

一方、アメリカ国防総省のデービス報道部長は、今後のオスプレイの飛行について「現時点で、日本国内での飛行に制限はない。オスプレイに限らず飛行の安全には配慮しており、日本の防衛のための機材でもある。今後も日本政府と連絡を取り合っていく」とコメントしています。