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2025年には高齢者の5人に1人が認知症になると予想されています。もし自分が、または家族が認知症になったとき、どうすればいいのでしょうか。

「物を探すことが多くなった」「自分の車を止めた位置がわからない」

これは認知症の可能性を示すサイン。県内では56165人に認知症の症状がみられていて、そのうち2409人が64歳未満で発症する若年性認知症とみられています。

大城さん「人の顔、名前を覚えることができないっていうのがこれまで言ったことなかったんですね。」

大城勝史さん。40歳のとき若年性認知症と診断されましたが、現在は仕事をしながら病気と向き合っています。しかし、認知症と診断されてからしばらくは手探りの状況が続きました。

大城さん「最初は病院の先生とかに相談したんだけど、なかなかいいアドバイスがもらえずに、本当は最初でそういういろんな支援があるっていうのを教えてもらっていたらもっと楽だったのになと思って。」

もしかしたら認知症かもしれない。そう感じたらどうすれば良いのでしょうか。

沖縄県若年性認知症支援コーディネーター・中野小織さん「今年度、平成29年度の4月から若年性認知症支援推進事業のなかで、若年性認知症支援コーディネーターというのが沖縄県にも配属になっております。ご本人もそうですしご家族も、周りの支援者の方も相談して頂ける窓口となっていますので、まずはお電話頂きたいなと思います。」

専門の相談窓口の設置とともに、広がりを見せているのが、認知症について理解を深めたり、気軽に話し合える『認知症カフェ』。こちらは普段、喫茶店として営業していますが、月に一回『認知症カフェ』となり、地元の人たちが集います。

地域包括支援センター清水さん「どういう症状があると認知症じゃないかなって不安になります?(女性:同じことしょっちゅう言う)」

男性「女房に言われて買い物に出るんですよ。道歩いてるとね、自分がなんのために歩いているのか忘れちゃう。」

地域包括支援センター清水さん「この前も同じこと言ったよっていうのは否定されているんです。このかたの気持ちとしては、それは心が元気なくしてしまうので、否定しないで、聞いてあげて。」

女性「嫁に教えるわけよ家に帰ったら。私にこういう症状がでたときは、夕ご飯食べてもまだ食べてないって言ったら認知症が始まっているんだから怒ったらだめよ、とかね。」

男性「徐々に認知症は近寄ってくるからね。自分もそうならないように努力して頑張ろうと思っています。」

地域包括支援センター清水さん「こちらに来られている方は主に予防に努めたい方が多いので、認知症予防にいいこと、どんな食事がいいのとか、どうすれば認知症を予防できるのっていうのを毎月勉強している会になります。」

地域包括支援センター清水さん「まだまだ潜在的に私たちが関わりきれていない方もたくさんいらっしゃると思うので、是非参加して頂きたいなと思います。」

大城さんは、認知症で悩む人やその家族のため、また、認知症をよく知らない人にも自身の経験を伝えたいと、先月これまで書きためた日記やブログをもとに本を出版しました。それは、大城さん自身の大きな目標でもありました。

大城さん「こうやって私の口からいろんなところで活動する中で話したいと思っているんですけれども、いつまでこの活動ができるのかわからないから、もしできなくなったとしても1冊の本があったら、いろんなことをいろんな人に伝えることができると思って。」

2025年には全国でおよそ700万人が認知症になると予想される中、国も制度づくりやサポートを強化しています。

中野さん「数年前と比べましてどんどん制度や相談できる場所が進んで増えてますので、安心して公表して助けを求めて、助けてもらうっていう社会にしていきたい、それが安心できる町づくりだと思います。」

大城さん「働きたいと思っている人がいたら、働けるような場を紹介してもらったり、訓練があれば訓練を受けて仕事に戻ったり、仲間とボランティアとかやりたいことがあったら一緒にやったりとか。今活用できる支援、サポートをそういうのがしっかりわかれば生活が今よりもうまくできるようになるのかなと思いますね。」