ここからは9日に行われた那覇市議会議員選挙についてお伝えします。
与野党逆転となり、城間市長の市政運営は厳しさを迫られそうです。定数40に過去最多の67人が立候補した那覇市議選。開票の結果、現時点での与野党の勢力は与党16に対し、野党が17と、与野党逆転となっています。
城間幹子那覇市長は、「大変驚いているというのが率直な気持ちでございます。これから踏み出す一歩をどこに向けたらいいのかということを考える必要があると思います」と述べました。
投票率は過去最低の51.20%でした。今後、与野党とも中立の7人をめぐり、激しい駆け引きを繰り広げるものとみられます。
謝花「ここからは担当の金城記者に聞きます。今回の那覇市議選の注目度はかり大きかったと思うんですが、野党が伸びるという結果になりました」
金城「こちらをご覧ください。現時点での与野党、中立の勢力図です。野党には中立を表明している公明を加えていますが、公明は議案により賛否が異なりますので、本来は中立なんですが、一方で選挙では、国政もそうですが知事選など、自公で選挙協力していますので、ここでは野党としてカウントしています」
伊波「この結果をみると、城間市政への評価が現れているかどうか」
金城「市議選ですので、候補者のほとんどは待機児童問題や子どもの貧困、医療費無料化など、生活に関わる問題を公約に掲げていました。それだけ切実な問題だったということです。有権者の反応も城間市政に対する批判と、評価が、真っ二つに現れた結果とみられます。城間市長はこの結果を、真摯に受け止める必要があります」
伊波「もう一つの注目点に、オール沖縄対自公の戦いというのがありました」
金城「オール沖縄対自公という対立の構図ですね。来年の知事選をにらんで、与野党双方にとって譲れない選挙でもありました」
謝花「4年前の市議選後には、自民党の一部が新会派を作って革新側と組み「オール沖縄」の誕生の引き金になりましたよね」
金城「オール沖縄は翁長知事誕生に始まり、国政選挙など一連の重要な選挙を制してきたんです。そこでは、県庁所在地の那覇市議会の勢力図が大きな力を発揮したんです。ところが今年に入り、県内の市長選は自公が3連勝。自民は今回、党を飛び出した新会派の元自民議員らに照準を当て、公認、推薦含めて14人を擁立しました」
久高友弘さん(自民)「自民党としての政策的なもの、基本的なものは合意されておりますので、あくまでも今の沖縄をよくするためには、今のオール沖縄をつぶさんといけない」
金城「結果、オール沖縄を形作った金城徹さんが落選しました」
金城徹さん「政治的に対抗してきたのが一つにまとまることが政府にとっても脅威だったと思うんです。(オール沖縄は)継続、発展していくもんだと思います」
金城「当選した翁長雄治さん、平良識子さんのコメントです」
翁長雄治さん(与党・無所属)「一番は城間市長を支えることがオール沖縄を支える、翁長県政を支えることにつながると思いますので、しっかりと城間市政を支えることを考えたい」
平良識子さん(社大)「県都・那覇市の政治が県政を左右していくと思っておりますので、その重要な役割をしっかり支えて作っていきたい」
金城「辺野古新基地の埋め立て工事が進む中、自公の攻勢に対し、オール沖縄がどう立て直すのか、今後に注目したいですね」