Qプラスリポートです。空撮や、物資の輸送など、ドローンの活用について度々、紹介してきました。きょうはドローンを、県内の貴重な文化財や歴史遺産の保存に活用しようという試みです。
先月9日。うるま市の勝連城跡。勝連城跡は、「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一つとしてユネスコの世界遺産に登録されています。
そして、この日、ここに登場したのはドローン。
糺の森宮内支社長「歴史的建造物をですね、後世に残そうということで、それをデータ化し、3次元データにすることによって、それを残していくと」
去年4月の熊本地震では、国の重要文化財に指定されている石垣が崩れるなど各地で歴史的な建造物に、甚大な被害が発生しました。
糺の森宮内支社長「この機体を使うんですけども、カメラを90度、真下に向けて、写真を複数枚撮っていきます。」
突然の災害で、文化財や遺跡などに被害が発生した場合に備え、復旧作業で必要となる、詳細な3Dデータをドローンを使って測量するというのです。
糺の森宮内支社長「GPSとか、気圧センサーとかで制御されて安定した飛行ができるようになっています」
撮影方法は、飛行ルートや測量の精度を、タブレットで設定するだけでドローンは、飛行も撮影も全て自動で行い、自ら帰還します。撮影時間はわずか4分間。
ドローンを使わない場合、勾配も多い、こうした場所では、測量に数日かかる場合もあります。
撮影された写真は、パソコンを使って解析されます。
糺の森宮内支社長「勝連城だったら、こういう風に撮りながら飛行していく。(写真を)解析ソフトに流し込むと、写真にはジオタグ(位置情報)がついていて、写真データにXYZの座標軸(3次元位置情報)がついている。それを解析すると、3次元データまでもっていくことができる」
今回測量のために撮影された写真は、およそ100枚。
この程度の解析であれば、わずか数十分で、こちらの3D画像ができるということです。
糺の森宮内支社長「特に沖縄では、グスクをどんどんデータ化して、アーカイブで後世に残していくということは必要ではないか」
この企業では今後、県内の自治体と連携して、県内のグスクなど、文化財や遺跡の3Dデータの撮影を進めていくことにしています。
すごい技術ですね。すでに県内の大型の公共工事の測量でも、ドローンが活用されているということで、今後ますますその活躍の舞台は広がりそうですね。