チームの支えは歌上手
なかなかひとつになることができず夏に向けチームを見つめ直す中、その先頭に立ってチームを支えたのは歌が上手な選手でした。VTR冒頭、しばらく歌が流れますが、間違えではないので悪しからず。
冒頭から美声を披露してくれたのは八重山高校・比嘉舜太朗くん。何を隠そう、BEGINのボーカル・比嘉栄昇さんの息子!しっかりとDNAを引き継いだ比嘉選手の歌声に乗せて、八重山のこの夏にかける戦力を紹介!
まずは自信があるという打撃力。クリーンナップには、3番・川満拓也、4番・東盛隼己(としき)、5番には伊志嶺瑠希と、1つ上の代から試合に出ていたメンバーが中軸を担います。
また投手陣は、新チームからエースを任された崎山鷹志郎が苦しんだ肩の痛みもよくなり、夏に向け本来の力を取り戻しつつあります。
そして崎山のケガの間、コツコツと努力をし続けた3年生・花城悠真がここに来て急成長し、エースを担える存在に。さらにストレートに力のある2年生・川原光も控えており、チームにとって宝となる戦力も揃ってきました。
チームを率いるのは、この4月に赴任した與那城監督。春、準優勝の美里工業を部長として見ていたその目から見ても、持っている力は申し分ないと言います。
與那城吾朗監督「本当にいいものを持っている。本当に上位でも戦える力を持っているというのが率直な感想です」
しかし、チームはこれまで、その力を発揮できずにいました。
崎山鷹志郎選手「自分がこのチームを引っ張るんだという気持ちがあって、それが独り相撲に変わってしまっていて」
東盛隼己選手「自分も春までは自分がホームラン打てればいいとかそういう考えだったんですけど」
個々の能力が高いがゆえに、バラバラだったチーム。春季大会1回戦敗退後、3年生を中心にミーティングを開き、腹を割って話し合いました。
石垣杜心主将「3年生だけであそこまで真剣に話したのは初めてで、丸々2日間くらいかけて話しました。3年生が変わろうということで、自分のプレー1つ1つで左右されるのではなく、チームを第一に考えようということで」
夏に向け、チームのために何ができるかを考え始めた八重山ナイン。その中で、チームを支える存在として先頭に立ったのが比嘉舜太朗くんでした。
比嘉舜太朗選手「チームのために何かできないかって自分は何となく探していて。試合に出るのもそうなんですけど、それ以外でもチームの雰囲気づくりだったり、声かけとかそういうところで、自分の役割が何となく見えてきたので、そういうのを意識しながらやっています」
現在、比嘉くんはレギュラーではないものの、3塁コーチャーやベンチからナインに声をかけ続けています。ユーモアもあり、彼の周りには常に笑顔が広がります。
東盛隼己選手「舜太朗はいつでもポジティブで、チームを笑顔にしてくれる存在なので、ベンチには欠かせない存在です」
與那城吾朗監督「ベンチでの声出しであったり、ベンチワークを徹底してやってくれるので、ある意味ではレギュラーと同じくらい頼もしい存在です」
チームの支えとして、なくてはならない存在となっている比嘉くん。最後の夏、試合に出たいという気持ちとの葛藤ももちろんありますが、彼を突き動かすのはチームのことを思う気持ちでした。
比嘉舜太朗選手「自分も色々考えたんですけど、試合に出て自分が思いきり打って活躍するよりは、裏で支えてて、最後にチーム一丸となってやっていくために盛り上げられていく存在になりたいというのは春くらいから思っていました。甲子園に行きたいというのが、すべてと言ったらすべてなんですけど、1日でもこの仲間と野球ができるように、そのためにはどんどん勝ち抜いていかないといけないし。1日でも長くみんなと野球ができるようにやっていきたいと思います」
もともとあった個々の能力の高さに、一人ひとりのチームを思う気持ちが加わった!一致団結、心ひとつになった八重山ナインが夏の頂点を目指す!
崎山鷹志郎選手「しっかり1試合1試合目の前の相手を倒して、優勝したいと思います」
石垣杜心主将「泣いても笑っても最後だと思うので、全力で頑張っていきたいと思います」
『行くぞ甲子園!』