任期満了に伴う、うるま市長選挙が23日に行われ、現職の島袋俊夫さんが3期目の当選を果たしました。
島袋俊夫さん「まさに市民の良識を問う選挙でありました。期待と夢を必ず実現して見せます」
8年ぶりの選挙戦となったうるま市長選挙は、現職の島袋俊夫さんが3万1000票余りを獲得。新人の山内末子さんを破り、3選を果たしました。
島袋さんは中城湾港地区への企業誘致や大型商業施設の誘致による雇用の創出など、2期8年の実績を強調。自民、公明の党本部の全面支援を得て、選挙戦を展開しました。敗れた山内さんは、給食費や医療費の無料化などを訴えましたが届きませんでした。
ここからは選挙担当の金城記者に聞きます。選挙戦を振り返ってみて、この結果をどう思いますか。
金城記者「ひとつの市の市長選挙だった、現職が強かったということです。もともとうるま市は保守地盤です。基地問題などの争点もなく、出馬から2か月の新人に対して、現職は8年間、毎日が選挙活動だともいえます。当初からの優勢の結果がそのまま出たということです」
得票差5000票をどうみますか。
金城記者「自民、公明は投票率を当初、50%前後、かなりの大差がつくとみて、初めから圧勝ムードが漂っていました。ところが山内さんが、うるま市は市民所得が県内11の市の中で一番低いという点を突き出したんです」
重要なポイントですね。現職が2期8年やっても何も改善しないんじゃないかと。
金城記者「そうです。合併しても地域間格差は開くばかり。市民所得も低い。それに選挙中、自民党本部の沖縄への偏見発言もありました。前回、現職を無投票当選させた有権者は、今回2万5000人余りが、現職にNOを突き付けました。逆に現職は、自公政権の総がかりの支援で圧勝のはずが、5000票余りしか差をつけられなかったということです。このことをどう見るかです」
ひとつの市長選挙とはいえ、自公政権対翁長知事を推すオール沖縄という構図も見えたようですが、オール沖縄は今年3連敗、宜野湾市長選挙からだと4連敗です。
金城記者「来年の名護市長選、それに県知事選に向けて、自民、公明は、県内の市長選挙ですでに国政選挙並みの運動を始めています。それが今回のうるま市長選でもあったわけです。一方のオール沖縄は、うるま市長選でも踏ん張りきれませんでした。来年に向けた立て直しはそう容易ではありません。今回の選挙結果を、今後にどう生かすかが問われるところでしょう」