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世界中の海を航海しているフランスの海洋調査船が16日、沖縄にやってきました。北谷町フィッシャリーナに到着したのは、フランスの海洋調査船・tara号です。
世界規模で海洋調査をしてきたこの船が、今回「サンゴ礁と生物多様性の調査」を行う為、初めて沖縄に寄港。一般の参加者およそ50人が特別乗船しました。
船は1989年に製造されて以来、様々な探査のミッションを抱え航海してきました。説明員は「アマゾン川をさかのぼって南アメリカの真ん中まで行ったりしたが、そのアマゾン川で(オーナーが)海賊に殺されてしまって」と過去の危険なミッションを話していました。
その後、2003年に名前をtara号と変えてからは、10年以上にわたり、北極圏やプランクトンの世界、地中海でのプラスチック汚染の調査などを行ってきました。船体には、地球の未来の為に数々の困難な環境をもくぐりぬけてきた大冒険のあとが見られます。
17日、琉球大学で行われたワークショップでは、去年始まった「太平洋プロジェクト」で明らかになった地球温暖化や海洋酸性化などの影響で、世界的にもサンゴの白化が進んでいることが報告されました。
研究者のシルヴァン・アゴスティーニさんは「このままでは世界のサンゴ礁は10年~20年のスパンで20パーセント、50年後には半分以上失われてしまう可能性がある」と警鐘を鳴らしていました。
tara号は20日に台湾に向けて出港、2018年10月まで、世界中でサンゴ礁の調査を続けます。