※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

熊本地震から4月14日で1年。防災への取り組みについて考えます。

では取材した上間記者です。防災についての関心は高まっていると思いますが県内はどうなんでしょうか。

熊本地震から1年 沖縄の防災は…

上間記者「はい、まずはこちらのデータをご覧くださいい。こちらは去年、県がまとめた意識調査の結果ですが、この中で『近い将来、大きな地震・津波が発生すると思うか』との問いに、6割近くの人がはいと答えていますが、家族で安否を確認する方法などを決めていますか?という問いに対しては、およそ2割にとどまっています」

上間記者「また、地域の自主防災組織に入っているか?ですとか防災訓練に積極的に参加しているか?との問いには、9割以上の人が『いいえ』と答えています。そもそも、自分が住む自治体に自主防災組織があるのか、災害時にどのようなルートで避難をするのかわからない人も多いと思います。

なかなか、行動に起こせていないということなんですかね?

上間記者「頭ではわかりながらも準備はしていない。そんな人は多いと思います。そこで、9割以上の人が『大きな地震・津波がくる』と思っているということですが、実際にどれくらい沖縄で地震が発生しているのか、沖縄気象台に確認したところ、このようなデータが出されました」

熊本地震から1年 沖縄の防災は…

上間記者「こちら去年1年間に、沖縄地方周辺で起きた地震を図表にしたものなんですが、実は沖縄地方周辺だけでも、体で感じない地震も含めておよそ15000回観測しているんだそうです。この数字は全国でも21番目に多く、ほかの地域と同じくらい地震が発生しているといえると思います」

上間記者「いざとう時は必ず来ると考え『自主防災組織』をつくって取り組んでいる人たちがいます。取材しました。ご覧ください」

熊本地震から1年 沖縄の防災は…

こちら西崎ニュータウンにはおよそ250世帯、750人ほどが暮らしています。2008年に設立された自主防災会では年2回、様々な状況を考えた避難訓練を行っていて、常に200人以上の住民らが参加しています。

また集会場には、災害時に必要な防災用具が常備されているほか、高齢者や体の不自由な人で避難の時に手助けを希望する人の家を色分けした災害時要援護者マップを作成しているんです。

そして、この自主防災会では、津波避難ビルの取り組みも独自で進めています。

自主防災会・古我知進副会長「市が指定した避難ビルは県営潮平高層住宅13階建てなんですが、新たに西崎ニュータウンの前に6階建てのアパートができまして、自主防災会と共同住宅の(避難ビルとしての)協定を結んでいる」

災害発生時、高齢者でもすぐに逃げられるようにと6階建てのアパートと協定を結び避難できる場所を確保しているんです。

本当に自分たちの手で身を守ろうという姿が見えますね。

上間記者「実際にこの自主防災会の存在は、地域の9割以上の人が知っているというアンケートもあります。私も去年、熊本地震が発生した直後に熊本に取材に行きましたが、地域の繋がりの大切さを本当に感じました。岩手県の釜石などでは『てんでんこ』という言葉があるんですね。『てんでん』というのは『それぞれ』という意味だそうなんですが、自分の命は自分たちで守れ。ということなんですね。東日本大震災では、この言葉のおかげでまずは自分で動く、という意識が働き、多くの命が救われたも言われています」

上間記者「国や地域の行政が防災対策をすることは当然ですが、災害時に自分たちでどう命を守るか、地域のつながりや自分の身の回りからできることを改めて考えてみることは大切です」

今度の金曜日、熊本地震発生から1年となります。日頃の防災の意識高めたいと思います。