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組織犯罪を準備段階で処罰する、いわゆる「共謀罪」を新設する法案が閣議決定されました。
3月21日に閣議決定された組織犯罪処罰法の改正案について、政府は今国会での成立を目指しています。成立すれば、犯罪の実行後の処罰を原則としてきた日本の刑法の体系が大きく変わります。
適用範囲が曖昧だなどの批判を受け、改正案では適応対象をテロリズム集団などの組織的犯罪集団とし、277の犯罪を対象としています。
政府は「正当な市民団体は処罰されない」としていますが、辺野古の新基地建設問題など、政府の方針に反対する市民運動などを対象とした捜査機関による恣意的な運用の懸念は根強くあります。
テロ等準備罪について、小口幸人弁護士は「時期を考えると、今後の辺野古の運動の際に共謀罪が実際に利用されて、運動の弾圧に使われてしまう恐れはすごくあると思っております。法案には犯罪の実行を目的とした組織に絞るかのように読めます。しかし現在の警察の運用では、コンクリートブロックを積めば威力業務妨害、つばがあたっても威力業務妨害。実力で工事を止めようという団体は組織的犯罪集団だとされてしまう恐れが率直にあります」と法律への懸念を話していました。