宮古島と伊良部島の地図を大勢で取り囲んでいる写真。彼らは、陸上自衛隊とアメリカ軍の陸上部隊で「水陸両用作戦に関する図上訓練」の一場面、ということです。この赤と青の印は何なのか、島が戦場になることを想定しているのではと、住民は不安を募らせています。
要請した住民は「これは明らかに宮古島、伊良部島の地図。それからここは石垣、西表です。これを挟んで海兵隊が陣頭指揮訓練を行っている写真です。宮古島市の中に赤い印が17箇所あり、青い印が3箇所あります。これは一体何を意味しているのか」という問いに対し、防衛局は「水陸両用作戦に関する様々な知見を米軍と自衛隊の間で共有することによって、技能の向上を図るというものでございます。演習のシナリオについては、具体的に申し述べることは差し控えさせていただきたいという風に考えてございます」と答えました。
これは3月13日、陸上自衛隊のミサイル部隊の配備が予定される地域の住民らが、手続きの停止などを求めて沖縄防衛局を訪ねた際のやり取りです。
2016年、在日アメリカ軍が公表した写真について、防衛局は図上訓練が宮古島を想定したものであることは認めましたが、訓練の詳細については明らかにしませんでした。
要請した住民は「宮古島を戦場に見立てているのではないか、ということですね」と詰め寄りました。
また、配備予定地周辺の住民らは、配備手続きの停止や配備計画の説明も求めましたが、沖縄防衛局は従来の説明を繰り返すに留まりました。
要請後「止めよう『自衛隊配備』宮古郡民の会」の清水早子事務局長は「(地元自治会の同意がなくても)法的には問題ない。そういう法律はないとの一点張りで、誠意を持って安全安心のために積極的に調査したり考えたり、住民とやり取りするという姿勢が全くない」と話していました。