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沖縄の基地問題を捉えたドキュメンタリー映画「標的の島 風(かじ)かたか」が、11日から那覇市で公開されています。2月に開かれた試写会には、多くの客が訪れました。
稲嶺名護市長(映画の1シーン)「今回もまた、1つの命を救う風かたかになれなかった」
「標的の島 風かたか」。「風かたか」とは、風よけや防波堤のことです。
映画では、名護市辺野古への新基地建設や宮古、八重山への自衛隊配備が進められる中、市民が子や孫、次の世代のために基地建設を止めようと、風よけとなり必死に平和を守ろうとする姿や、政府が先島諸島を、防波堤「風かたか」にしているという現状が描かれています。
さらに、アメリカが中国に対して優位に立つために、日本列島、宮古・八重山までを「風かたか」にしているという3つの風かたかを、アンガマやパーントゥー、豊年祭など、島の文化と人々の営みを交えながら表現しています。
映画を観た男性客は、「中国脅威論うんぬん言っているけど、そのために沖縄に基地を集中させるのは、本当にこれで日本は正しい判断をしているのかというのをみんなに気づいてもらいたい。気づいてもらうための映画だと思う。」と話していました。
三上智恵監督は、「アンガマが出てきますけど、これは先祖の象徴なんですね、先祖が毎年1回帰ってきて子、孫とお話をする。そういうものがあるから、今、自分が生きて、例えば70年で終わっていく人生ではなくて、命はずっと繋がっていて、だから風かたかになれるんだっていうことを表現したかったんですね」と話していました。
映画「標的の島 風かたか」は、那覇市の桜坂劇場で公開されています。