明日からは3月。卒業シーズンがやってきますが、スポーツ、芸術活動や特別な事情で通信制の高校を選んだ人たちがいます。全国から生徒が集まるその高校の卒業式にお邪魔しました
おととい、本部町にある通信制の高校で卒業式が行われました。家族や後輩に見守られる中、旅立ちの日を迎えた120人の生徒たち。皆、様々な境遇から、ここ、八洲学園大学国際高校を選んでいました。
伊良部さん「2年生の時に妊娠して出産するために通信制の高校に切り替えました」
伊良部さんの母「最初はいろんなことがあって、大丈夫かなと思いながらもやってもらわなきゃ困る。生まれて来たら孫もかわいいし、みんなで支えあって今日の日を迎えることができて本当に良かったです」
卒業生の中にはこんな人も。若者の間で大人気のラッパー、レオクマこと、奥間玲央さんです。
レオクマこと奥間玲央さん「(普通高校)3年目で退学になってしまって、どうするか迷ってたんですけど。この八洲高校の良さだと思うんんですけど、やりたいことを見つけられて」
そして、今回の最年長卒業生、比嘉靖さん。
比嘉靖さん「(若いときは)やんちゃというか…沖縄で言う『うーまくー』していましたね。若いころ学校に行けなくて、2回も高校受験はしたんですけど入れなくて、諦めていた」
以来、15歳から大工の道に進み、伊是名島で自ら工務店も立ち上げました。
比嘉靖さん「ずっと、心のどこかには(高校への気持ちが)あったんですよ。ただ、やっぱり恥ずかしいとか、今更とか思ってたんだけど。(事業で)民泊もしている。高校生を民泊(で受け入れ)して、その高校生に刺激をもらったというか、行ってみようかな、って40歳を機に決めました」
比嘉さんは2つの仕事の傍ら、スクールライフもこなし、4年かけて卒業を迎えました。
比嘉靖さん「島の皆さんに、学校だったらいいよ、優先にしなさいと言ってもらえて、休みをもらったりして。辞めたいと思ったときも先生に頑張りましょう、一緒に卒業しましょうって何回も言われて。(Q今どんな気持ちですか?)寂しい気持ちです。まだ通いたいくらいの気持ちです」
年齢も、境遇も様々。この卒業証書を受け取るまでの道のりは、決して平坦ではありませんでした。だからこそ、強い思いを持って、また一歩踏み出していきます。
伊良部さん「4年後には母を支えられるように、娘をしっかりと育てられるように頑張りたいと思います」
奥間さん「そのままビッグになるチャンスがあればのっかって、ビッグになろう!」
比嘉さん「今後は島に帰って島の為に色々頑張りたいと思います」