※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

きょうからスタートしました新コーナー「2020の主役たち」です。3年後に迫った東京オリンピックで主役になることを目指す県内のアスリートたちを追いかけていきます。1回目のきょうは、レスリングで夢舞台を目指す2人の選手です。

日本男子レスリング界の未来を担う14人の選手たちが汗を流した全日本合宿。その中に、沖縄の期待を背負う2人の選手が名を連ねていました

2020の主役たち レスリング 2人のホープ

全日本合宿でもお馴染みの顔になってきている、屋比久翔平。

屋比久翔平選手「最近では自分がメインでやらせてもらっているわけで、そういう面ではもっと勝たないといけないなという実感もあります」

去年12月の全日本選手権グレコローマン75キロ級で大会2連覇を達成し、国内では圧倒的強さを示し始めている屋比久。今月1日にアメリカで行われた国際大会でも3位入賞を果たします

しかし、東京オリンピックでの金メダルを目指す屋比久にとって、この結果はまったく満足できるものではありませんでした

屋比久選手「(東京五輪まで)もう時間がない。そろそろ海外、アジア選手権だったり世界選手権だったりで成績を残していかないと、本当の世界で勝てる実力をつけたって言えないので」

世界で勝つためには、まだまだ足りないところだらけだと話す屋比久。確実にポイントを奪う技術の向上に汗を流す一方で、パワーで負けないよう筋力アップにも力を入れ自分をいじめ抜いています。

相当のトレーニングを積んでいる屋比久でもきついと話すのが、合宿での早朝トレーニング。まだ日も登らぬ中、容赦ない連続ダッシュで幕を開けます。

屋比久選手「本当に足全体で足を回転させていかないといけないので、本当にレスリングには向いていると思います。レスリングも足を動かさないと前に出られないですし勝てないので」

すべては世界で勝つ為に屋比久は汗を流し続けます。

2020の主役たち レスリング 2人のホープ

その屋比久とともに、トレーニングに励んでいるのが鶴田峻大。

長崎県で生まれ、小学校の途中から高校まで沖縄で過ごしました。年齢は屋比久の1つ下の21歳

鶴田峻大選手「(Q:屋比久先輩は憧れの先輩ではあるんですか?)そうですね、沖縄出身なんで」屋比久選手「ありがとうございます〜笑」

そんな先輩の追いながら、練習に励む鶴田。レスリングの競技歴はわずか2年ほど。少し変わった経歴の持ち主です。

鶴田選手「最初は今自分が所属している自衛隊体育学校に『柔道』で入ろうとしたんですけど、柔道班の枠がなくて」

実は鶴田、高校までは柔道の選手。九州大会で3位に入るなど結果を残しました。しかし、高校卒業後、進学先の柔道選手の受け入れ枠が埋まり、柔道を続けることができず…。そこでレスリングの誘いを受け、迷った末に、戦いの舞台を畳の上からマットの上へ変えるとこれが転機に。

去年、全国社会人オープン選手権で優勝を果たすなど、レスリングの才能が開花し始めています。その鶴田に、スパーリングで胸を貸すのが自身も柔道からレスリングに転向し、2度のオリンピック出場を果たしている松本強化委員長。

鶴田には、柔道から転向したからこその力があると話します

2020の主役たち レスリング 2人のホープ

松本慎吾強化委員長「道で培った体力であったり、投げ技というのは活用できる部分もありますので、自分の一番攻撃できるポジションであったりというのを身をもってわかっていると思う」

鶴田は柔道で培った力をレスリングに生かしながら、そして、柔道で叶わなかった思いをレスリングにぶつけながら日々成長を遂げています。

鶴田選手「(柔道で)もうちょっと頑張れたんじゃないかとかすごく後悔するところが多くて、その後悔することがないように、今はレスリングで頑張っていきたいと思っています」

沖縄の、そして日本の期待を背負う2人。マットの上で汗を流し、2020の夢を追います

鶴田選手「これからいっぱい練習して、3年後、東京オリンピックでメダル獲得をできるように頑張ります」

屋比久選手「東京オリンピック、絶対自分が出て金メダルを獲ります、頑張ります」

屋比久選手からは、2020年までまだ3年ではなく、もう3年なんだという話がありました。もう勝負は始まっています。このコーナーでは月1回最終木曜日に、東京五輪を目指す県内アスリートを紹介していく予定です。お楽しみに。