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翁長知事「(訪米は)3回目になる。手応えとしては、今回が最高でした」

1週間にわたる3度目の訪米を終えその成果を「過去最高」と強調する翁長知事。2年前は「辺野古唯一」だった対応も変化し、面談した下院議員ら14人と「柔軟な議論」が出来たとしました。

翁長知事 訪米の成果は!?

翁長知事「このまま辺野古が唯一という考え方に固執すると、今後の日米安保体制に大きな禍根を残すものがあると改めて伝えた」

しかし一方で、外交・軍事への影響力が高いとされる上院議員や政府高官との面談はありませんでした。さらに、訪米終盤には、時を同じくしてマティス国防長官が日本を訪れ、日米両政府が改めて「辺野古唯一」を確認し合いました。

翁長知事「これは沖縄県民に対し、大変私からすると失礼なやり方」

こうした状況に、アメリカの専門家も「新政権の方針転換は難しい。むしろ中国との関係から状況が悪くなる」との危機感を示しています。

アメリカン大学(歴史学)ピーター・カズニック教授「(新政権下で)沖縄の立ち位置は、以前よりも軍事的に重要になるだろう。トランプ政権が続くほど、沖縄の軍事的な重要性は増して、非常に危険だと思う」

ジョージワシントン大学マイク・モチヅキ教授「可能性はあるが日米両政府は現行案を約束したので変更はきわめて難しいと思う」

知事が訪米を終えた翌日のきょうも政府は早速、辺野古での海上工事に着手。その手を緩める気配はありません。しかし一方で、専門家や翁長知事は、訪米を「中長期的な戦略」「草の根的な行動」と見立てて重視し続けています。

その背景には、日本政府の考えだけが一方的に伝わることへの危機感があります。

翁長知事 訪米の成果は!?

ジョージワシントン大学マイク・モチヅキ教授「早く来すぎという人もいるけど私はちょうどいいタイミングだと思う。知事は将来も対話を続けるためのドアを開けたと思う。もし政府が見方を変えたくないなら政府の外の専門化がこの問題を扱うことが重要だと思う」

県は、面談した議員のおよそ半数が、沖縄の問題を殆ど認識していないとして、訪米を続ける意義を強調します。

翁長知事「この問題は、(完成に)10年、15年かかって余計に政治問題化すると。こうした節目の在り方で、強権的に進めるのは、私は将来的に禍根を残すだろうと」

野島記者「新政権発足直後に訪米した翁長知事ですが、同時期に、日米両政府が『辺野古唯一』を確認し合ったことで、とても厳しい印象となりました。しかし一方、地道に説明を重ねる知事の一貫した姿勢からは、『かえって強くなった』という決意・覚悟を感じました」