シリーズつながる。きょうは首里のまちを花いっぱいにしようというプロジェクトについて。そのカギを握るのが。このミツバチなんです。
きらびやかな衣装をまとい琉球王朝の栄華を再現する古式行列。長い歴史が続く首里のまちでミツバチと共に新しいプロジェクトが始まっています。
首里まちづくり研究会 小宮さん「まずは、はちってどういうものなのかを地域の方に知ってもらう事から始まった。はちがいる環境が住んでいる人たちにとっても、いい環境であることを理解してもらう」
首里を今よりもっと花いっぱいのまちに、そんな想いから始まった「首里ミツバチ・花いっぱいプロジェクト」
首里に巣箱を置く2軒の養蜂園の協力を得て、ミツバチを介した環境学習やミツバチの蜜となる花を増やし採れたはちみつを使った商品で首里を盛り上げています。
新垣養蜂園新垣さん「この花粉というものをいろんな花に飛び回ってつけています。この花粉をミツバチが配っているおかげで実ができます」
首里で60年以上続く新垣養蜂園の新垣伝(つと)さん。その土地の花と緑がどれだけ豊かなのか、その指標となるのがミツバチだとミツバチの役割をこども達に伝えてきました。
新垣養蜂園新垣さん「花粉持ってきている入れる場所を探している。実際これが一杯になると1枚で(ハチミツが)2キロぐらい採れます。」
親子「ほら、ちょっと重いじゃないこの重いのぜーんぶハチミツだって、すごいね」
実行委員「キラキラしているのわかる?六角形の中にキラキラしているの見えるこれが今はちみつを溜めているところはちみつが十分に溜まりましたよってなったら自分でこうやってふたをするの」
参加した子ども「じっとしていたら刺さないと分かっていたから最初は怖かったけど、楽しかったです。それだけ環境がきれいだと思った」
新垣養蜂園新垣さん「20年前は300キロ採れていましたが、現在は100キロしか採れません。いかに自然が減ってきているかがわかります。みつばちは人間の食べ物の70パーセントを受粉している他の虫も受粉に貢献している、そのことを僕らは忘れがちなんですよね」
ミツバチの行動範囲は半径2キロから4キロと言われています首里城を中心に7か所の巣箱を設置。体調わずか13ミリの働きバチが時速30キロで飛び回って花の蜜を集めているのです。
新垣養蜂園新垣さん「(Qミツバチはどんな花にいるんですか?)シロセンダングサ。あっちにもこっちにもいますね」
これはセンダングサ。いたるところで目にする雑草ですが、ミツバチからすれば効率よく蜜を集められる蜜源植物なんです。
新垣養蜂園新垣さん「この花おもしろいんですよ、ひとつひとつが花なんですよ糖度が57%あるんですよ」
ミツバチは環境指標生物とも言われ、農薬などが使用されていない環境でしか生きていけませんミツバチの視線で歩くといろいろな事が見えてきます。
新垣養蜂園新垣さん「(Qはちにとって水は大切なもの?)巣の温度を調整するのに水を飲みますし、その水がきれいじゃないと下痢して死ぬ。はちが飲める水ってのは環境がきれいな証拠です」
ハチに対する恐怖心もなくなったこども達。いよいよ採蜜体験です。
子ども「(Qどんな味がした?)甘い。(Q味おいしかった?)うん」
母親「あらためていい環境に住んでいるのが分かってきょうは良かったです」
花と緑、きれいな水が豊かな場所でこそ、ミツバチは安心して飛びまわれる。とろーりとあまーい黄金に輝く首里生まれのはちみつ。小さなミツバチから広がる大きな世界は、こども達と共に守り未来へ繋がっていきます
新垣養蜂園新垣さん「はちのことを知るとみんな表情が変わっていってなんかはちって大事なんだなと可愛いという子もいるし、最後にありがとうと言ってくれてまたがんばれる。」
プロジェクトでは、はちみつを使ったメニューも提供していますので首里の新たな魅力が増えたのではないでしょうか。