こんにはここからはニュースQプラスです。きょうは、ユニークなツアーの話題からお伝えします。今、伊良部島で話題を呼んでいるのがこちら「カツオの一本釣り修行ツアー」なんです。
迫力満点のこのツアーに女性が挑みました。玉井ディレクターのリポートです。
玉井「今、カツオの一本釣りが始まりました!すごい勢いで釣っています!まさに入れ食い状態」
漁師「危ない!危ない!」
人間対カツオ。男の意地とプライドをかけたカツオとの死闘。網を使わず針と糸で魚と勝負する「カツオの一本釣り」。その豪快な釣り方は、海の男の世界・・・かと思いきや…
菅原さん「キャー!!わぉ!。」
釣っているのは、女性!?
楽しいと思い参加したカツオの一本釣り。しかし待っていたのは、漁業の現実。12時間以上の漁にノックアウト寸前…
荒波の中、果たして無事、帰ってくることはできたのでしょうか。一泊二日のカツオの一本釣り修行ツアーに挑戦する女性の姿を追った。
訪れたのは伊良部島の東に位置する「佐良浜漁港(サラハマ)」です。
菅原「これ酔っちゃってダメになったらどうなりますか?」
中村「どうにもならないですね」
菅原「寝ていればいいですか?」
中村「修行ですから!試されているわけです」
カツオの一本釣りツアーに参加したのは女性2人。
このうち1人は横浜出身で2年前に家族で宮古島に移住してきた菅原里美(すがわらさとみ)さんは現在、宮古島でバスガイドをしています。
菅原「こんなチャンスは2度とないと思ったから。やっぱり体験したことの話と聞いた話では違うと思うので。自分が体験したことをお客様にリアルに話せたらいいなと思います。」
船の出港は深夜1時。この日は、翌日の漁に控えて早めの就寝。
菅原「ドキドキしますね」
玉井「楽しみですか?」
菅原「そうですね。スペシャリストの中にいられること自体が嬉しくて」
カツオの一本釣りは、パヤオと呼ばれる浮き漁礁を利用して行われます。浮漁礁に小さい小魚が集まり、その小魚を求めてカツオが集まる。そのカツオを一本釣りするというわけなんです。
初めての一本釣りに心を躍らせる菅原さん。出港から4時間。
1つめのパヤオに到着。漁師たちは、次々に竿を海に入れカツオを釣り上げていきます。しかし…そこに菅原さんの姿がありません。
船室を覗いてみると…
先ほどの元気な姿はどこへやら、船酔いでダウンしていました。荒波に揺られるのも、修行ツアーの醍醐味です。
朝8時。朝食は漁師飯です。しかし…菅原さんは食べる気力もありません。
腹ごしらえを終え、休む暇もなく一本釣りの再開。漁師たちはカツオの群れを探し、次々に移動。まさに時間との勝負なんです。
一本釣りが始まってから4時間。菅原さんが起きてきました。どうやら睡眠不足が船酔いの原因だったそうです。少し寝たら、この通り、元気を取り戻しました。
菅原「重いです!!キャー!!助けて!いや!スゴイですね!重かった!でもカツオが空を飛びました!」
なかなかセンス抜群の菅原さん。その後も次々とカツオを釣り上げ、菅原さんだけでも、30匹以上ゲットすることができました。
玉井「今、入りましたね?」
菅原「ヒットでしたね」
そして7時間の漁を終え、帰港。
この日、釣ったカツオは、1トン弱。これでも少し少なめなんだそうです。多い日では何と3トン以上も獲れることもあるんだそうです。
玉井「お疲れ様でした」
菅原「お疲れ様でした。ありがとうございました。漁師さんがどんなに大変なお仕事で危険もあってあんなに揺れている中を一本釣りしている。とってもカッコよさを伝えたいなと思います。」
玉井「もう一回行きたいと思います?」
菅原「もう一回行きたいか??あぁ〜!今は思いません。」
一瞬にすべてをかけるカツオの一本釣り漁。漁師の醍醐味を十二分に味わえる貴重な修行ツアーでした。
県内で獲れるカツオの8割が、「伊良部島近郊」で獲られている・カツオの1本釣り修行ツアーは去年から始まった。
狙いとしては、伊良部島を6次産業化で盛り上げよう!!1次産業の漁業だけを売りにするのではなく、2次産業の加工や製造、そして3次産業の観光などを連携させることで付加価値を上げる。農水省が推進する6次産業化の一つの形なんです。
1泊2日カツオツアーは一人45000円※カツオの一本釣り以外に佐良浜の街歩きツアーと漁師の家に民泊込みの値段