夏休みで賑わうショッピングセンター。今、季節外れのあるモノが、売り場の一角に登場しています。それは…
「母:この濃い青とか、ママかっこいいと思うけど?(息子:薄い青がいい!)薄い青がいいの?(息子:この青がいい!)この青がかっこいい?」
小学校の入学式は、8か月も先のこと。なぜ今、ランドセルが売り場にずらりと並ぶのでしょうか。
サンエー衣料部子ども事業部バイヤー 安里哲さん「夏休みのお盆の時期とかに合わせて、帰省のお客様もいらっしゃったりしますので、良いもの、限定品と言われるような、7万円するようなランドセルもお買い求めいただいています」
ランドセル商戦が始まる時期は全国で年々早まる傾向にあり、沖縄では、おじいちゃん、おばあちゃんの家に孫たちが集まる、「お盆」の時期に合わせて、商戦がスタートしているのです。
「母:かっこいい(祖母:かっこいいね)メガスパークだって。(祖母:5万円だわこれは)」
青いランドセルが気に入ったこちらの男の子は、おばあちゃんと一緒に売り場を訪れていました。
おばあちゃん「私があげますってもう言ってあるの、この子(孫)に」「まだまだ先のことと思ってたんだけど下見に来たのよ」
並べられたランドセルの価格はおよそ2万円からで、主力商品は3万円台から4万円台。豪華に装飾されたものや、人気のブランド品ではそれ以上となり、決して安い買い物ではありません。
「(記者:お孫さんのためには奮発できる?)祖母:それはもう。一番の楽しみはね、孫の笑顔をみることだから」
晴れ舞台のための買い物に、普段より財布のヒモを緩めて買い物をすることを、業界では「ハレ消費」と呼んでいます。
ランドセルの贈り物は、典型的な「ハレ消費」。「孫のためなら」ともうひと頑張りする、「孫消費」の側面も拍車をかけ、高価格なものがラインナップされやすいというわけなんです。
サンエー衣料部子ども事業部バイヤー 安里哲さん「おじいちゃま、おばあちゃまも、1年間で1万円と言う換算でいくと、6年間きれいに持たすんだったらと、それはギフトとしても、ギフト好適品ということになっています」
変わってこちらの男の子は、悩みに悩んだ末…「男の子:(どれにしようかな)…これ!」(記者:どうしてこのランドセルがいいって思ったの?)「男の子:かっこいいから」「母:これお願いしまーすって、はい持って」
購入を決めたランドセルはおよそ6万円。こちらのランドセルも、”スポンサー”はおばあちゃんでした。
「母:(母方の祖母に)机も買ってもらったよね」「母:父方の祖母にはいつもランドセル買ってもらってる」
前の年の夏から活発化するという驚きのランドセル商戦。来週のお盆を楽しみにしている来年の新1年生も、きっとたくさんいるんでしょうね。