10日の参議院選挙まで1週間を切りました。先週からお伝えしているシリーズ「選択」。きょうは、最大の争点となっている「基地」や「憲法」を巡る各候補者の訴えをお伝えします。
前回とは違い、それぞれの訴えに明確な違いが出ています。
現職で沖縄担当大臣の島尻さん。
6年前の前回の選挙では、普天間移設を巡り「県外」を主張していましたが、在任中に公約を翻してからは、「辺野古が唯一の解決策」とする安倍内閣の一員として足並みを揃えています。
島尻候補「(県外移設について)私の中での動きは取っていましたけれども、一番最悪なのは、普天間の固定化であって現実路線を取らざるを得ないということで、あらゆる選択肢を排除しないと」
また、憲法改正や安全保障についても政府や、公認を受ける自民党の方針に歩調を合わせています。
島尻候補「時代に即した憲法に変えていくということがあってもいいのではないかと考えています。我が国を取り巻く安全保障の環境と言うのは厳しさを増しているということは否めない事実だと考えています。その中で、国防と言う観点からも。先島諸島への自衛隊の配備は避けて通れないのではないかと思っております。」
一方、新人で元宜野湾市長の伊波さん。
県は、辺野古を巡る裁判を和解に持ち込み、工事はストップしていると強調。
その翁長知事を誕生させた「オール沖縄」勢力の支援を受けながら、「流れを止めてはいけない」と新基地建設反対を訴えています。(10)
伊波候補「普天間を抱えている宜野湾市として、本当に実態を知っているので、辺野古への移設は、地域住民あるいは沖縄全体に海兵隊ヘリコプター部隊の被害をあるいはオスプレイ部隊の被害を継続するものであると」
また憲法改正や安全保障関連法案については、いずれも「反対」「廃止」を訴えています。
伊波候補「アメリカがどんなに強い圧力をかけても、誰が首相になっても、今の憲法9条がある限り日本は戦争をすることが出来ません。その出来ない状況を変えようというのが安倍首相の考え方です。(自衛隊配備も)南西諸島を対中国戦争の戦場にするためにそのミサイル部隊を置こうとしているんですね。攻撃される理由を作るわけです。日本の中でアメリカが求める戦争を起こさせる。このことが目的です。私はそのことに対して、強く反対してまいります。」
新人の金城さんは、中国や北朝鮮の脅威から日本を守るためと、辺野古移設については「推進」の考えです。
金城候補「やはり同地域に2つの飛行場が必要であるということで今は、嘉手納と普天間にある。普天間が非常に危険なので辺野古に移し、嘉手納と辺野古にしようとこういう議論だと思う。」
候補者のスタンスが明確となる中、激しい舌戦は熱を帯びています。