※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

実近記者「今、インバウンドビジネスで注目されているサービスがあります。例えばこうしたドラッグストアに大量に陳列されている商品。外国語で説明が書いてある商品も一部ありますが、ほとんどの商品の説明は日本語のみです。しかしこのスマートフォンのアプリを使えば、瞬時に商品のバーコードを読み取って、使う人の言語に対応した詳しい説明が表示されます。」

Q+リポート インバウンドビジネスに挑む若者01

ショッピングサポートアプリPaykeは、商品のバーコードから、様々な情報を多言語で引き出せる外国人観光客向けのサービス。こちらのお土産店では、店頭にタブレットを置いて、外国人観光客にPaykeの使用を促しています。

店員「少しでもペイクの機械を使って、従業員への負担も軽くしたいと」

例えば食品の場合は、レシピや食べ方なども知ることができます。

外国人観光客「いいですね、ほとんどのパッケージは日本語だけだし、これだと非常に多くの情報を翻訳していますし、パッケージにない情報も得られそうです」

外国人観光客「とてもいいですね、これはとても助かります」

開発したのは那覇市のベンチャー企業。

Q+リポート インバウンドビジネスに挑む若者02

古田社長「今までだと小売とか流通のインフラに限定されていたものを、消費者向けの新たな情報インフラ、情報プラットフォームに塗り替えていこうと。」

古田社長は現在22歳。琉球大学の学生時代に貿易関係のビジネスをスタート。商品に当たり前のようについていたバーコードの新しい可能性に注目しました。

古田社長「メーカーさんのこだわりだったり、それこそ苦労話だったり、他の商品より、ここがいいんだ、ここをこだわって作ったんだ、っていう、思いを消費者の方に直接伝わるような仕組みにしたい。」

今、各メーカーもPaykeのサービスに高い関心を寄せています。

Q+リポート インバウンドビジネスに挑む若者03

メーカー「すごい画期的なシステムだなと思いまして。特にうちの商品って、デザインを重視しているので、中に何が入っているのか、正直分かりにくいんですよね。」

現在、各メーカーは、Paykeに無料で商品の情報を提供しています。また、利用者も無料ですが、今後は動画の追加機能など、メーカー側に対し課金制のオプションを設けることにしています。

そして、「Payke」の最大の魅力は、ビッグデータです。

古田社長「例えばどのお店で、どの商品が、誰に何回スキャンされているのか、実際に手に取られて興味をもたれているのか、そういう興味のデータっていうのを裏で全部取っているんですね」

使用者のアンケートと、使用された場面から、外国人観光客の購買動向を分析することができ、インバウンドビジネスでの活用が期待されています。

Q+リポート インバウンドビジネスに挑む若者04

現在Paykeに対応する商品は、およそ1万点。外国人観光客に人気の商品や、県内で販売されているお土産品についてはほぼカバーしています。サービスがスタートして半年。「Payke」は、2月に福岡で開催されたベンチャー企業のコンテストで、「大賞」を受賞しました。

現在、従業員は8人。様々な経歴を持ったメンバーが集まっています。

比嘉「県内の金融機関で融資係をしていて融資とかいろいろやっていました。」

この日、古田社長は、若者を対象とした講演会で、起業への思いを語りました。

古田社長「Paykeっていう会社を立ち上げて、ITを駆使して分かんないものをなくしていこうという取り組みを始めました」

高校生「沖縄にもこんな人がいるんだったら、自分もこんなことできるんじゃないかなと思いました」

Q+リポート インバウンドビジネスに挑む若者05

起業を目指す県内の若者の希望の星にもなっている「Payke」。

今後さらなる飛躍に注目が集まります。