こんにちは、スポーツです。夏の前哨戦ともいえる県高校野球春季大会は、おととい、決勝戦と3位決定戦が行われました。糸満対豊見城の決勝戦は手に汗握る1点を争うゲームとなりました。
夏の前哨戦にふさわしい暑い日差しが降り注いだ決勝戦。ここまで春のシード4校が全て敗れこの舞台に勝ち上がってきたのは2年ぶり8度目の決勝・糸満。9年ぶり5度目の決勝・豊見城
去年の春、準決勝で敗退した豊見城はエースで4番、キャプテンの翁長宏和を中心にその壁を突破。決勝進出を果たし勢いに乗ります。
豊見城・翁長宏和主将(準決勝後)「去年ベスト4だったので、その先輩たちの1つでも2つでも上に行けるように。絶対優勝します。」
一方、準決勝で、エースの平安常輝が延長14回を1人で投げ抜き、キャプテン・大城翔太郎のサヨナラタイムリーで延長戦を制した糸満、この大会にかける思いがありました
糸満・大城翔太郎主将「忠先生の最後の指揮なので、しっかりと優勝の花道を作ってあげたいと思っています。」
7年間糸満高校野球部を率いてきた上原忠監督。沖縄水産への異動が決まり、この大会が最後の指揮。優勝して監督に花道を作ることが糸満ナインの目標でした。
春の決勝戦。糸満は豊見城の先発、翁長宏和を攻め1点を先制すると、なおもチャンスで5番・桃原虎雅!
しかし、ライト・宮海翔(みや・かいと)の好返球で追加点はならず。好ゲームを予感させる幕開けとなります。一方、糸満は前日の準決勝で189球を投げた平安常輝がこの日もマウンドへ。
糸満・平安常輝投手「疲れはあったんですけど昨日はもう忘れて、きょうできることを全力でやろうと一生懸命投げるだけでした。」
決勝のマウンドを任されたエースは疲れを感じさせない投球を披露。仲間の好プレーにも助けられ、5回まで豊見城打線をヒット1本に抑えます。ピンチを迎えたのは6回。フォアボールとエラーで1アウト1塁2塁のピンチを迎えます。
ダブルプレイを狙った送球が逸れ、同点に追いつかれるとなおも逆転のピンチ。ここで豊見城は、4番・翁長。
翁長宏和主将「チームに勢いをつけるようなスイングで三振してもいいから思い切り振る。」
平安常輝投手「(監督に)お前が投げるしかないと言われていたので自分は味方を信じて一生懸命投げるだけでした。」
強気のインコースでバットを振らせず。同点のまま終盤へ。1点を争う展開の中、糸満は8回の攻撃前、この大会で勝負所で行う円陣。監督と選手、心を合わせます。この回の先頭は、キャプテン・大城。
大城翔太郎主将「円陣で上原先生に気合を入れてもらったので、何としてでもチャンス作るぞって気持ちで打席に入りました。」
糸満がノーアウトのランナーを出すと、チャンスを広げ、打席には4番・平安常輝。
糸満・平安常輝選手「自分が絶対決めてやるという気持ちだったので。」
エースの一振りで、貴重な1点をもぎ取ります!そして9回、糸満の守り、2アウトランナー1塁。カウント1ボール2ストライク
接戦を勝ち切り、春の頂点へと立った糸満有言実行!監督の花道を優勝で飾りました!
平安常輝投手「上原先生に最後花道を飾るという目標が、長い間自分たちの目標だったのでそれが叶ってとても嬉しいです。」
上原忠監督「糸満高校最後の大会だったので、最後に優勝できて本当に嬉しいです。感無量です。これから夏まで今までやってきたことを自分たちでもう一度振り返って夏に向けて良いチームを作ってくれると信じています。」
一方、3位決定戦は、秋の大会1回戦と同カードとなった沖縄尚学対美来工科。前回、10対0と美来工科にコールド負けし、雪辱に燃える沖尚は2回、一気に4点を奪い序盤から流れを引き寄せます。しかし、6点リードの8回表。これまで粘りの投球を見せていた松川巧実が1点を返されなおもピンチ。
ここで、前日延長14回183球を投げ抜いた、沖尚エース諸見里俊が登板します。
沖縄尚学・諸見里俊投手「大丈夫。俺が抑えると。絶対自分が何としても抑える気でいました」
諸見里は、2点を失うものの美来工科の反撃を食い止めゲームセット。秋の雪辱を果たしました。
諸見里俊投手「夏勝つ為にこれからの取り組みをしかっり全員でまた一つになって戦っていきたいです」
以上の結果、夏の大会のシードがご覧のとおりとなりました春の決勝・準決勝はすべて1点差、また八重山や興南といった秋の上位校も巻き返しを誓っておりこの夏はまさに混戦となりそうです。