つづいて特集です。これまで国民がなかなか接することのなかった司法の場に、国民の声を取り入れようと導入された裁判員制度。
制度スタートからおよそ7年、実際に参加した人が、その経験を語りました。
今月28日裁判所に集まった裁判員経験者。去年1年間に実施された裁判員裁判に参加した20代から60代までの男女7人で、住んでいる場所も先島から中部までと様々です。
2009年にスタートした裁判員制度。開かれた司法をめざし裁判をより身近に感じてもらおうと国民の中から選ばれた裁判員が、刑事裁判に参加し、被告が有罪かどうかを審理するものです。
裁判員が審理する裁判は、殺人や放火、危険運転致死などの重大犯罪で、。原則、裁判員6人と裁判官3人が、ひとつの事件を担当します。(沖縄)での制度が開始されて6年、県内ではこれまでに、100件の事件が裁判員裁判として扱われ、600人もの裁判員が審理に参加しました。
先日の意見交換会では、裁判員経験者が当時の思いを語り裁判を通しての感想や、制度の課題点を共有しました。
出された意見の中では、裁判員として参加するための、会社の理解を得るのが難しかった。証拠として示される写真が生々しく、少し気分が悪くなった。自分たちが出した判決を不服として控訴され、判決が覆ったときは裁判員制度の意味があったのか考えた。など制度そのものの必要性や、戸惑いの声が上がりました。
しかし、多くの人からでたのはこんな声でした。
「貴重な体験、経験をさせて頂いた」
去年の1月から8月までに裁判所がまとめた裁判員経験者への聞き取り調査によると、裁判員として裁判に参加する前は、「あまりやりたくない」「やりたくない」と回答した人がおよそ半数を占めたのに対し、参加後の感想を尋ねるとおよそ9割以上の人が、「非常によい経験と感じた」「よい経験と感じた」と応えています。