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日本でもっとも西にある国境の島、与那国島。安保法制の施行をあすに控えたきょう、島に自衛隊がやって来ました。
配備されたのは、陸上自衛隊の沿岸監視部隊。これまで「防衛上の空白地域」とされていたこの場所で、レーダーを使い付近を通る船舶や航空機などを監視するのが任務です。
人口減少が進み、1500人を切っていた与那国島の人口は、隊員とその家族によって200人余り増加し、(1740人に)島の風景が大きく変わることになります。
80代女性「いろんな事故とかいろんな(災害の)被害があるでしょ私は(自衛隊は)与那国の人助けてくれても悪くはしないと思うわけ」
60代男性「中国の抑止力になるというのはどうかと思うね。あれなんかがどんなにこの島に溶け込んでいくか住民がどんなに対応していくかはこれから過ごして時間が過ぎないとわからないんじゃないですか」
自衛隊の配備をめぐっては、住民同士で賛成反対で揺れた歴史がありました。
稲川宏二さん「基地の問題でいがみあってすごく住みづらい町になってしまった」
反対運動を続けてきた稲川宏二(いながわ・こうじ)さんです。
稲川宏二さん「安全保障法案が施行されますよね自衛隊の任務も大きく拡大されますので自衛隊が本当に戦場にいくことがないように、また先島が戦場にならないための運動をしていきたいと思ってるんです」
自衛隊が配備された今、稲川さんは、新たな懸念を抱いていました。
稲川宏二さん「南西諸島での防衛力強化画はこの島で完結する問題じゃなくて宮古・石垣と続きますのでこの南西諸島が基地の島にならないように運動していきたいと思うんです」
与那国島を足がかりに進む防衛強化の動きは、やがて沖縄全体を飲み込む自衛隊配備計画の始まりに過ぎないのかもしれません。