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辺野古の埋め立て承認取り消しをめぐり、国が代執行を求めて翁長知事を訴えた裁判の口頭弁論が15日午後開かれ、知事本人に対する尋問が行われました。

翁長知事は「私たちはどんなに厳しいことがあっても、粘り強く、力強くそして未来を見据えてですね、頑張っていく」と話していました。

午後2時前、裁判所前の集会で多くの支援者に見送られながら、法廷に向かう翁長知事。裁判所は、翁長知事と稲嶺名護市長への尋問を認めていて、15日は翁長知事に対し、国側と県側、双方の弁護人がおよそ3時間に渡って、尋問しました。

翁長知事は、「日本の安全保障から沖縄県民という視点が消えている」などと述べ、沖縄の過重な基地負担の現状や、歴史的経緯、そして承認取り消しの適法性などを訴えました。

また尋問では、国と県が去年夏に行った集中協議の中で、菅官房長官が「代執行も検討している」と発言し、協議の最中に、知事に法廷闘争を示唆していたことも明らかになりました。

稲嶺名護市長は「歴史、そしてに現実と言うものをしっかりと伝えるということで、そういう中からなぜ辺野古の海に新しい基地は作らせないというのを名護市民が選択をしたのか言うことを(伝えたい)」と言います。

また、この代執行裁判の前には、国地方係争処理委員会の判断を不服として、逆に県が国を訴えた取消訴訟の口頭弁論が同じ法廷で開かれ、廷内で被告と原告が入れ替わるという、異例の訴訟進行となりました。

代執行裁判は、次回、29日に稲嶺進名護市長の証人尋問を行い結審する予定です。