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16-01-29-04

県子ども総合研究所龍野愛所長は「沖縄の子どもの貧困は非常に深刻で、貧困率の高さもありますが、食料の欠如や、家計の状況など、子どもの生活そのものが脅かされている現状が明らかです」と話します。

沖縄の子どもたちの深刻な状況が浮き彫りになりました。県が実施した子どもの貧困に関する調査について29日県が中間結果を発表し、県内の子どものおよそ3人に1人が貧困だと報告しました。

会見には調査を担当した県の担当者や大学の研究者が出席しました。調査は、県内の8つの自治体の世帯別の所得など調べたものです。それによると子どもの貧困率は29.9%およそ3人に1人とのぼっています。

子どもの貧困率は全国が16.3パーセント、6人にひとりといわれる中沖縄はより深刻な状態であることが分かりました。

立教大学湯澤直美教授は「父親の収入の分布の方が、どうもやはり300万円未満で50%超えているんですよね」「やはり地域の特性、あるいは地域の人々の生活の現実に則して政策はつくっていかなくてはならないということです」と話しています。

さらに、保護者を対象に行ったアンケートでは、「過去1年間で、経済的な理由で必要な食料が買えないことがあったか」という質問に対して、貧困家庭と言われる122万円以下で生活する世帯のおよそ半数が「あった」と回答しています。

また、「大学までの教育を受けさせたいか」という問いには、貧困家庭のおよそ3割が「経済的に受けさせられない」と回答しています。

一方で、「大学までの教育を受けさせたい」という回答も半数を占めていて、研究者らは「親は教育によって貧困の連鎖を断ち切りたいと強く望んでいる」と話しました。

県は、2月末までに最終報告を行うとしています。子どもの3人に1人が貧困状態だというのは本当に衝撃的です。大学教育を受けさせ貧困の連鎖を断ちたいという親の切なる思い、ぜひこの結果を来年度の事業で叶えて欲しいと思います。