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ここからは、取材にあたっている野島記者です。

Q,国と県との間で、文書のやり取り。まるで応酬のなっていますが、わかりにくいですよね?

はい。少し整理してみましょう。きょうは、国、防衛局、県、この3者の中で様々な文書のやり取りがありました。まずこちら。きのう国が発表した「執行停止」翁長知事の承認取り消しの効力を打ち消す文書が、きょう県に到着ました。

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これによって、承認取り消しの前の状態に戻ったことになりますので、県は一時中断していた事前協議を再開しましょうという文書を防衛局に持っていきます。

しかしこれと入れ違いに、防衛局の職員が県を訪れ、本体工事に着手すること、そして、事前協議はもう終了しています、と通知する文書を持ってきました。

さらに、国土交通省は、きのう発表した「代執行」手続きの一つ、「是正勧告」の文書を県に発送しました。県に対し5日以内に「承認取り消し」を取り消すよう、求めています。

こちらの手続きは、早ければ来月にも訴訟に発展する可能性が出てきました。

Q,様々なやり取りがある中で、今後はどうなるのでしょうか?

はい。一つは、こちらの「執行停止」を受けて、あすにも辺野古沖でのボーリング調査が再開される見通しです。さらに本体工事についてもきょう、着手届が出されましたので、あす以降は、いつでも陸上での工事が始まる可能性があります。

Q,どんどん作業が進んでいくということですが、県はどう考えているんでしょうか?

はい。県は、この本体工事の事前の「協議」を打ち切ることについては、埋め立て承認の際の「留意事項違反だ」として反発してます。

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なぜかといいますと、こちら13日に知事が承認を取り消した際に、県が通知した内容なんですが、「承認を取り消したことから協議が出来ない」としているだけでして、防衛局側がまさにその言葉尻をとらえて、打ち切っている形なんです。

Qでも「協議」なんですよね。「協議」だったら、どちらかが納得しないまま終わるのはおかしいですよね。

そうですね。この協議自体が、そもそも埋め立てを承認した際の「条件」となっていてとても重要なものである以上、今回のやり方はあまりにも一方的だと言えると思います。