では、ここからは取材している棚原記者に聞きます。今回の会談。こうした措置というのは初めてのことですよね。
棚原記者「はい。異例の措置だと言えます。基地関連の振興予算というものは通常、市町村などが窓口になりますが、今回は名護市を飛び越える形で、辺野古3区へ、直接投入しようというのが、これまでには見られない点です。背景には、新基地建設に名護市や沖縄県が反対していることがあります。政府の今回の対応について、地方財政に詳しい専門家からは法的な正当性や公平性を疑問視する声も上がっています。こちらをご覧ください。」
京都府立大学川瀬光義教授(財政学)「法律や政令等でだれもがわかるようなオープンな形で趣旨とか配分のルールを決めてねその上でみんなにその条件を合う人すべてにチャンスがあってこそ公金の正当性を主張できるわけで。一応民主主義を国是としてる国でね 自分の政治的立場に賛成の人だけに自分のポケットマネーじゃなくて税金を配るというのはこれは絶対にあってはいけないこと」
こうした特例をつくる政府の狙いは何なのでしょうか。
棚原記者「はい。地元に直接振興費を投入することで、基地受け入れの流れをつくるということ、地元を話し合いのテーブルに載せることで、交渉は着々と進展しているというアピールも狙いにしていると思います。」
今後はどういった展開になるのでしょうか。
棚原記者「はい、政府は今後も振興策を打ち出し、新基地建設への理解を求めたい考えですが、地元からは反発の声もあがっていて、先行きは不透明です。」
辺野古住民金城武政さん「1000万のお金でね区民が喜ぶはずないですよ。これで怒りを買ってきて、だんだん仲も悪くなるだろうし。」
汀間区住民松田藤子さん「費用は私たちの税金からそれが国の言うことを聞く自治区には与えますよそうでない地区には無視ですよそういうに姑息な金で解決しようとする国のやり方が許せないです」
反発の声は周辺からも聞こえてくるんですね。
棚原記者「はい。実は政府と会談した3つの区のうち、久志区ではこれまでに何度も基地建設に反対する決議をしています。根強い反対の声がある中、政府が今後どのような第2、第3の手を繰り出すのか注目されます。」