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ウチナーンチュが見た戦前から戦後の台湾やフィリピンでの体験を継承しようという企画展が、平和祈念資料館で始まりました。
平和祈念資料館主査の福里竜也さんは「沖縄とも比較的近いこの両方の地でもこういったことがあったことを知っていただいて、ぜひ平和の尊さを感じてほしい」と話します。
会場には、台湾やフィリピンの様子を物語る写真や資料およそ350点が並んでいます。このうち台湾では、終戦後の引き揚げの時、沖縄はアメリカ軍統治下にあったため1年以上帰郷が叶わなかった人たちが、独自に船を調達したことや闇船に多くの人が乗り込んだため船が沈没し命を落とす人もいたなどが紹介されています。
また、戦前、1万人以上の県出身者が住んでいたフィリピンダバオでは、男性は徴兵され女性や子どもがマラリアや栄養失調などで、多くの人が死亡したことなどが説明されています。この他毎年行われているダバオ慰霊の旅の様子も紹介されています。
沖縄県ダバオ会の山入端嘉弘会長は「海外で戦争体験したひとたちに見ていただき、その人たちの子や孫に伝えていただければ、こういう悲惨なことはなくなるんじゃないかな」と話します。企画展は、12月10日までです。