早ければ今夜にも政府与党が参議院で委員会採決する構えの「安保法案」、各地で反対の声があがる中、沖縄でも若者がグループを立ち上げ安保反対を訴えています。中心メンバーに活動への思いを聞きました。
元山仁士郎さんは「若い世代は声を上げ辛いっていう現状がありました。でも、それで黙っているかっていうと、いや、自分たちもおかしいって言いたいと、ここはこうすべきだということを声に出したいということでシールズ琉球を立ち上げて」と話します。
安全保障法案に反対する県内の学生など若者で組織する「シールズ琉球」、8月15日、戦後70年の終戦の日に設立しました。その中心メンバーの1人が大学4年生の元山仁士郎(もとやま・じんしろう)さんです。
元山さんは、憲法が禁止する海外での武力行使もいとわず自衛隊が戦争に参加することになりかねないと言います。
元山さん「自衛隊がどんどん海外でいろんな任務を行なえるようになっていくうえで、自分たちがすんでいるまち、よく行くような観光施設とか商業施設が狙われる、テロの危機にさらされる危険性というのがあると思うので」
「シールズ琉球」では、名護市辺野古への新基地建設にも反対しています。普天間基地のある宜野湾市で生まれ育った元山さんは、沖縄の基地が戦争の出撃拠点になった歴史をふまえ沖縄の現状を伝える必要があるといいます。
元山さん「普天間基地であったり、あるいは、嘉手納基地とか、キャンプ・シュワブ、辺野古の基地からベトナム戦争だったり、あるいは、イラク・アフガン戦争だったり、兵士が送り込まれていったようなことを知って、戦争をしてはいけないってことと、基地があるっていうことが、すごく結びつきましたね」
さらに、元山さんは、戦争を経験した人たちの話や、平和への思いを伝える役割も果たしたいと言います。
元山さん「自分たちが声を上げたら、全世代に広がっていくなっていう世代間の広がりっていうのをすごく感じます。自分たちは、少しでも声をあげて、彼らと協力して、上の世代の人たちと協力していければいいなと思ってます」
全国で多くの反対があがる「安保法案」、日本の民主主義のあり方、将来の日本について一人ひとりがどう考えるか問われている中、若者は立ち上がりました。