ここからは記者解説です。取材にあたっている野島記者です。
Q,集中協議決裂ということになりましたが、今後は?
はい。こちらをご覧下さい。決裂した集中協議は、あすでその期間が終わります。県が行っている潜水調査が、12日まで予定されていることもあり、沖縄防衛局は、来週にも工事を再開させるとみられています。
これに対し県は、すでに埋め立て承認の取消に向け、準備を進めています。
早ければ来週はじめにも第三者委員会が法的瑕疵があるとした報告などに対する沖縄防衛局の意見を聞く「聴聞」の手続きが始まるとみられています。
これが事実上の承認取り消しの表明となる見通しです。
「聴聞」は、およそ1カ月かかるということで正式な判断は10月以降とみられます。知事はこの先の法廷闘争も見据えこれだけの時間をかけて慎重にことを進めているといったところです。
Qところで知事は今月21日、22日に国連でスピーチをする予定ですよね。
そうですね、スイスのジュネーブで開かれる国連の人権理事会での演説に臨み、県民の民意に反して進められる基地建設を巡る理不尽さを訴える方針です。
また県は、「県民投票」の実施も検討しているとみられますが、これについて菅官房長官は、政府の考えに変わりはないとしています。
菅官房長官「(Q.県民投票の中で、辺野古移設に反対という民意が示された場合、政府としてそれに従うのか?)そこは法律の範囲内で、法治国家ですから、政府としては取り組むべきはしっかり取り組むということに変わりはない」
これまでの例だと、「仮定の質問には答えられない」という回答になりそうですが、あくまで考えに変わりはないと言っているところを見ると、政府の頑な姿勢が表れています。
きょうの総裁選で安倍総理の続投が決まったことで、政府は、さらに強硬な姿勢で基地建設を進めるとみられ、国と県との対峙は、今後、より具体的な手続きのステージに入ります。