県外からの特定外来生物の侵入を防ぐことを目的に、埋め立て土砂の持ち込みを規制する条例が7月13日可決されました。
この条例は、沖縄の生態系を脅かす特定外来生物の侵入を防ぐために、県外から持ち込まれる埋立て土砂などを対象に、様々な事前の届け出などを義務付けるもので、県議会の与党会派が議員提案していました。
これに対し自民党は、わずか2日間の委員会審議のみでの採決は拙速だ、などと批判しました。県議会で照屋守之議員は「議員提案と言えども、外来生物に関すること、法律に関すること、利害関係に関すること、その手続きを省略した提案は、やはり無理がございます。」としました。
条例案は与党などの賛成多数で可決されました。11月1日の施行後、当面は、辺野古の新基地建設の埋立てと那覇空港第2滑走路事業が対象となります。条例可決を受け、名護市の稲嶺市長は定例の会見で「今の状況を何とか食い止めたいと、埋め立てをしていこうという国の計画を何とか止めたいということで、1つの大きなファクターになるのではないかと思っています」と話していました。
また、キャンプシュワブのゲート前で抗議行動を続ける市民の男性は「当然でしょ、外部から持ってくるものをちゃんと検査するというのは」と話していました。また、参加者の女性は「検査するのも大変難しいということで、条例が本当に阻止するのに役立つか、ちょっと分かんないですね」と話しました。
辺野古への新基地建設に必要な県外土砂については。門司や奄美大島など7つの地区から大量に購入する計画になっていて、搬出元とされる地域の市民団体などが、全国協議会を立ち上げて土砂搬出に反対する署名活動などを行っています。
特に、山口県内では、特定外来生物のアルゼンチンアリの生息が確認されていることから、県内に持ち込まれれば生態系を破壊しかねないと懸念する声が高まっています。