めざせ甲子園、6校目のきょうはこの夏の第3シード・宮古高校です。チームには、この1年間で「気持ちの変化」がありました。
春の県大会、準優勝の宮古高校。グラウンドの黒板には興南に大差で敗れた春の決勝のスコアが記されていた。
狩俣紹也選手「悔しさを忘れないで毎日の練習に取り組むようにあそこにあのスコアを書いて毎日見て。」
夏こそは頂点を目指す宮古ナイン。その戦力はこちら。(投4、打4、守4、機3)満点こそないが、それはこれからの成長への伸び白だ。冬の競技大会、打撃部門で2位に入った宮古打線は破壊力抜群。3番・池間宥仁、4番・狩俣紹也と器用さを兼ね備え、チャンスメイクもできる。
池間宥仁選手「自分が打点をたたき出すってよりかはチャンスを広げて、後ろに任せるという感じでやっています。」
そして5番を任されるのが、170cm・95キロ、キャプテンの下地秀一郎。競技力大会の打撃部門で個人1位をとったパワーヒッター。さらにその下地を上回る体格、177cm・95キロの6番・笠原崚央も遠くに飛ばす力はピカイチ。相手にとって威圧感のある打線となりそうだ。
続いて、4点をつけた投手力、春の準優勝の原動力となったエース・松川竜之丞が軸。MAX139キロのストレートと、100キロを切るカーブで緩急をつけバッターを惑わす。春の県大会では、決勝以外すべて1人で投げ抜き、チームの大黒柱と言える存在となった。
夏に向け、確実に力をつけるチームだが、ここ2年の大会結果を見てみるとほとんどが初戦負けと結果に苦しんだ。そこにはチームが直面する課題があった。
下地秀一郎主将「1人1人が自分だけが目立てればいいとか、遠くに飛ばせばいいっていう考えがあって。」
代々、地元中学校のレギュラーメンバーが集まってくる宮古高校。個々の能力は高い一方で、チームとしてはバラバラだった。今では大黒柱となっている松川もその一人だった。
松川竜之丞投手「自分が一番一番と思っていたと思うので、打たれた自分が悪いんですけどエラーしたら怒ったりとか。」
そのチームに変化が起きたのは去年の暮れ、団結力を高めるために行った宮古島60キロウォーク。部員全員が参加し、およそ13時間ひたすら歩き続けた。
下地秀一郎主将「60キロとかでも終盤が一番きついので、そこでどれだけ助けられるのかっていうのがあって、全員で何かを成し遂げるというのが一番得たものです。」
松川竜之丞投手「みんなで肩組んで歩いたりとか、そういうことで絆が深まったかなと思います。」
結果は春の大会に表れる。準決勝では、レギュラーメンバー4人が病気で欠場。その中でチームはサヨナラ勝ちを収めた。
瀬名波幹智監督「レギュラーメンバーのためにも(控えメンバー)僕たちが頑張ると、レギュラーメンバーはホテルで休んでいたんですけどそこでも純粋に応援できているとそういうところでまとまってきたのかなと思いますね。」
この1年で知った「チーム」の大切さ。個々の力が、まとまることで何倍にも強くなる。宮古ナイン、団結の夏がやってくる。
下地秀一郎主将「宮古島っていうチームになっていくんで。宮古初の甲子園を目指して、夏は1戦1戦大事に戦っていきたいと思います。」
松川竜之丞投手「周りがカバーしてくれるおかげで自分も投げられているので戦必勝で、1試合1試合決勝戦と思ってやっていけば結果はついてくると思うので、頑張っていきたいです。」
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