今月20日に開幕する夏の高校野球沖縄大会を前に出場校を紹介する「めざせ甲子園」です。5校目のきょうは那覇商業高校です。
創立110年の歴史を誇る県立那覇商業高校。夏の大会を目指す部員45人の那覇商業では、去年から体育館の改修が進められています。野球部が使える練習場所は、縦30メートル横20メートルのわずかなスペースしかありません。しかし。
奥平丈士投手「この中で出来ることを一人一人しっかり考えてやっているのでハンデとは思わないです。」
宮城孝丞主将「限られた自分たちのグラウンドの中で、100にもっていける部分は多々あるので。」
厳しい練習環境でも最高のパフォーマンスを目指す那覇商業ナイン。そんなチームを今、心強い指導者が支えていました。
安富勇人監督「環境のことをあーだこーだ言ってもこの環境をどうすることもできないので、変えられるのは環境ではなくて自分たちの頭の中意識を変えていくしかないと。」
監督として初めてチームを率いるのは、安富勇人監督。2001年、「自律と自立」2つの「ジリツ」をモットーに春夏甲子園に出場しました。その経験から、生徒たちに、考えることの大切さを伝えてきました。
安富監督「この狭いスペースの中でどうやったらうまくいくんだろう、どうやったら投げる力がつくんだろうかと。色々なものの見方色々なものの考え方を身に着けてほしい。」
宮城主将「安富先生が考え方さえ変えればグラウンドの大きさなんか関係ないって言って一人一人意識が変わってきました。」
安富監督の指導のもと、生徒たちが始めた考える野球。狭い空間を利用した、練習方法がありました。
広いグラウンドがない為、遠投ができない選手達は、ネットの後ろの壁の高い位置に印をつけ、そこをめがけて全力で投げることで補います。この時に常に野球グラウンドを頭の中でイメージすることを欠かしません。また、チューブを使ったトレーニングで肩の強化をしています。
宮城朝一投手「他の高校と比べたらもちろん劣る所はあると思うんですけど、出来ることはここでもいっぱいあるので。」
狭いスペースでもできるバント練習には、特に力を入れてきました。春季大会2回戦での3得点は、全てバントで送ったランナーが生還。結果にも繋がっています。また、1つ1つの練習をより内容の濃いものにするために、1人1人が仲間のプレーに対し指摘し合います。
宮城主将「言わないと分からないこと沢山あると思うし、お互いの気持ちを分からないとチーム的にも成長していかないので。」
山入端竜捕手「褒める所は褒めてダメなところはみんなで全員で言うようにしています。」
限られた場所で、考える力・仲間を思う気持ちが形になる。那覇商業高校。小さな場所で種をまいた選手たちが、この夏大輪の花を咲かせます!
安富監督「監督として選手達の気持ちを一つにできたら頂点は取れるんではないかなと思います。」
宮城投手「もちろん優勝して最後マウンドでみんなで集まりたいです。」
奥平投手「夏は自分が投げて活躍して優勝したいと思っています。」
山入端捕手「夏大暴れしたいです。夏は優勝を目標にします。」
宮城主将「全チームも沖縄のてっぺんとりにきているので、負けずと自分たちもとっていきたいと思います。」
全員「優勝するぞ!」「ウーパールーパー!QABはどこでも5チャンネル」