倉持「この数字をご覧ください。沖縄は群を抜いて非木造住宅が多いことがわかります。やはり台風や海風など風土環境からコンクリートや鉄骨の住宅が多いということを示しています。」
(耐用年数比較図)頑丈な作りと言われるコンクリート住宅。耐用年数を比較してみると、木造が24年なのに対し、RCは47年と倍近く長いのです。丈夫で長持ちといったイメージですよね。
(滅失年数グラフ)では、住宅が建てられてから壊されるまでの年数滅失年数というのがあるのですが、それをみてみると全国平均が27年なのに対し、沖縄の住宅はおよそ22年と下回っているという現実があります。ちょっと不思議な結果ですよね。
そんな沖縄の住宅の現状と活用方法について専門家に話しを聞いてきました。
日建開発柿本さん「なかなかメンテナンスの文化が沖縄に少なくて建てたら建てっぱなしというのが多く(メンテナンスが)浸透していないのが現状です。壊すのではなく活用していただけたらなと思います。」
そこで、柿本さんが提案するのがリフォーム。進学や結婚などで家族が巣立ち戸建て住宅を持て余していたり、持ちアパートなどで空室が続いているなら、思い切ったリフォームをして貸し出すのが有効的だと言います。
こちらは空き家状態が続いたマンションの二部屋を繋げ、シングルマザー向けのシェアハウスへと変化させました。沖縄では初めてのシェアハウスの形態ではないかということです。
最大5家族15人が住め、すぐに生活がスタートできる装備が準備されています。リビングは、どうしても子だもだけの食事になりがちな時間をみんなでくつろげるようにと広く設計され、キッチンには家電や食器も備え付けられています。また、混みあいがちなトイレやお風呂スペースにゆとりを持たせる工夫もされています。さらに、シングルマザーにも仕事や勉強の時間をしっかりと取ってもらえるもらえるようにと、このシェアハウスならではのサービスもついています。
柿本さん「なかなか子育てで自分の時間が持てないシェアしてお母さん方が助け合うというのがもちろんなんですけど、食事を作ってくれるサービスとかチャイルドシッター、共有部の清掃をシルバーさんと提携して、付加価値を高めてサービスを提供しようということで始まりました。」
シェアハウスでは管理共益費20,000円の中に、水道光熱費に加えて、チャイルドシッターや夕食調理のサービスも含まれています。業者が仲介に入ることで、借主が欲しいサービスを提供することができ、貸主にとっても借主が集まりやすく安定した賃料の確保が期待でます。
こちらの会社ではシェアハウスの需要は沖縄でもさらに広がると分析していて、今後は同じようなスタイルを持ちながら、学生向けや高齢者向け、また英語を学ぶ人向けといったコンセプトを絞り込んだ物も提案していく予定だそうです。
柿本さん「シェアハウスは戸建ての方が向いていると思いますので沖縄は大きな戸建を持て余している方が多いので、せっかく空いている部分をうまく活用出来るように提案出来たらなと思っています。」
人とのつながりが少なくなったと言われる時代に、境遇や目的が似た人が集うシェアハウスという生活スタイル。新たなコミニティの形として今後沖縄でも増えていきそうです。