春のセンバツは、敦賀気比高校の優勝できのう幕を閉じましたが、県内では夏を見据えた熱戦が展開されました。県春季高校野球大会、準決勝・決勝の模様をご覧ください!
夏の県大会のシード権をかけた、春季高校野球準決勝。
32年ぶりにベスト4に勝ち進んだのは宮古。この日は、なんとレギュラー4人が体調不良を訴え欠場。16人で試合に臨んでいました。
このピンチにチームを引っ張ったのがエース・松川竜之丞。
宮古・松川竜之丞投手「ホテル出る前にみんなに声をかけて、明日決勝行くよって声かけて、ちゃんと行って来るぜって声かけてきました」
仲間に勝利を誓ったエースは、緩急を使い分けた投球で豊見城打線に的を絞らせず。失点はエラー絡みの1点のみ!
ところが、このエースの好投に打線が応えられません。豊見城先発・翁長宏和の前に得点を奪うことができず。失点が重くのしかかります。
あとが無くなった9回ウラ、1アウトランナー1塁。ネクストで松川が見つめる中打席には4番・笠原崚央。この日、ヒットのなかった4番がチャンスを広げ、松川が打席へ。
松川竜之丞投手「9回は絶対に回ってくると思っていたので、準備はしっかりできていました」
エース自らのタイムリーで土壇場で同点。なおもチャンスの宮古はすかさず、代打・下地翔太。レギュラー欠場のピンチを乗り切った宮古が逆転サヨナラ、初の決勝にすすみます。
松川竜之丞投手「明日はみんなそろって、次はみんなで校歌歌えるようにがんばります」
好カードにふさわしいファインプレーで幕を開けた準決勝第2試合、興南対沖縄尚学。
今大会4試合中3試合でコールド勝ちと圧倒的強さで勝ち上がってきた興南。しかしこの大会前までは結果に苦しんできていました。
興南・比屋根雅也投手「春夏連覇の後から、なかなか勝てるチームが作れていなくて」
春夏連覇の偉業以降、結果が出せずにいた興南が復活を誓う春。その中心は、新2年生の比屋根雅也。右足を1塁側に大きく踏み出す変則投法でこの試合も打者を翻弄します。
試合の主導権を握り、2点をリードした興南。しかし9回、先頭バッターにエラーで出塁を許します。さらに3番・知念大河にも、しぶとくライト前に運ばれるなど、この試合も9回に山場を迎えます。
それでも粘りの投球を見せる比屋根は4番、5番を打ち取り2アウト。迎えたバッターは、前の打席でヒットを打たれている6番・知念良平。
カウント2ボール2ストライク、投球5球目!
復活を誓う春。それを確かなものにするべく興南が決勝の舞台へ進みます。
興南・比屋根雅也投手「決勝ということでここまで来たら優勝しかないってみんな思っているので、自分も出番があれば全力で、チームに貢献できるように頑張りたいと思います」
そして迎えたきょうの決勝戦。メンバーが復帰し、20人で挑む宮古。しかしその前に立ちはだかったのは興南・比屋根雅也でした。
興南・比屋根雅也投手「決勝なので、完投は考えないで初回から全力でいきました」
先発を任された比屋根なんと初回10者連続三振スタート。打ってはきのうは2得点に抑えられた興南打線が爆発。2点リードの4回には3者連続タイムリーが飛び出すなど、6点を追加。
その後も攻守にわたり主導権を握った興南!強豪復活へ!13年ぶり6度目の優勝です。
興南・比屋根雅也投手「夏までにもっと成長しないと、他のチームも仕上げてくると思うので、自分たちもレベルを上げて夏には良い試合をしたい」
なお、きょう行われた3位決定戦では沖縄尚学が豊見城を下しています。
この結果、夏の大会のシードがご覧の4校となりました。第1シードについては、今大会優勝の興南と、センバツ大会に出場していた糸満が今月11日にチャレンジマッチを行い、決定します。